一番はじめの日記/批評する練習 2024/02/04
見田宗介は1936年の日記のなかで、「思えば青春とはひとつの病であったような気もする。」というふうに記している。そうだと思う、私も、彼等も。「気もする」というような仕方で述懐される見田の語りは、青春のただなかにあってはできないような語りである。先日読んだ乗代雄介の『十七八より』と題された作品がひとつの病であったような青春の形態をとっている、ということに理由を求めて、ひとまず「書くこと」の領分を自分にも与えてみたいと思う。
『十七八より』はこのようにして始まり、予言通りに、最