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高校在学中に起業!ビジネスと向き合い続ける学生起業のリアル

こんにちは。株式会社Another works代表の大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しております!

今回は、私も起業サポートをさせていただいている猪原美羽さんとの対談の模様をお伝えします!猪原さんは、私の母校である岩田学園中学校・高等学校出身、高校在学中の2023年3月に起業しました。おおいた学生ビジネスプランコンテスト 最優秀賞を受賞、高校生ビジネスプラングランプリ ベスト100に選ばれるなど大活躍しています。

早速、若き起業家、猪原さんに高校生起業のリアルを聞いていきます!

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家族の時間を取り戻したい

大林:簡単に自己紹介とサービスについて教えてください!

猪原さん:地元は大分で、大林さんと同じ岩田学園を卒業、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)に通う大学1回生、19歳です。高校生在学中に起業し、リリースしたサービス『アシスポ』を展開しながら、絶賛、起業の大変さを感じている段階です。

アシスポ』は新体操の衣装レンタルサービスです。家に眠っている不要な新体操の衣装を提供いただき、衣装を求めている人がレンタルできます。

大林:『アシスポ』を始めようと思ったきっかけは何でしたか?

猪原さん:私は、4歳から12歳まで新体操を習っていたのですが、その間に使う衣装は、すべて親の「手縫い」でした。仕事や家事、子育てをしながら、徹夜で衣装を縫ってくれている親の姿を8年間見てきて、「助けたい」「この状況を変えたい」と思ったことがきっかけです。

新体操の衣装代は高額で、1着約5万円、1年間で月謝等含めて約35万がかかります。そのため、一般家庭では購入がなかなか難しく親が手縫いするケースがほとんどです。そんなとき、『アシスポ』があれば、衣装を縫う手間を省くことができ、家族の時間を増やすことができると考えました。

大林:親御さんの姿を見て、『アシスポ』の着想を得たのですね。

猪原さん:はい。当時を振り返ると、親の負担はもちろん、衣装を縫う手間があることで、家族のコミュニケーションが減っていたと思います。どこに行っても衣装を持ち歩き、縫ってくれている母親を見て、大変さを身に染みて感じていました。


まずは飛び込んでみる

大林:起業しようと思ったきっかけを教えてください!

猪原さん: 大分市がやっている「高校生向けの起業セミナー」に参加したことがきっかけです。

高校2年生の頃、「自分がやりたいこと」について考える中で、ビジネスやお金の流れに興味を持ち始めました。そんなとき、たまたま黒板に張り出されていた1枚のチラシに目が止まったんです。チラシには「高校生向けの起業セミナー」と書かれており、チームで1つのビジネスプランを考え、プレゼンするという2日間のプログラムでした。

元々起業志望があったわけでも、知識があったわけでもなかったのですが、何かが変わるかもしれない、とりあえず行ってみよう、と思い、申し込みをしました。

大分在住の猪原さんにオンラインでインタビューしました

大林:「まずは飛び込んでみる」ことは、一見、簡単そうに見えて、実行できる人は本当に少ないと思います。猪原さんはいつ頃からこのマインドを持っているのですか?

猪原さん:そうですね。幼い頃から好奇心があったようで、新しい分野に飛び込むことが好きでした。「起業」は、高校生だった当時の私にとって未知の分野でしたが、「現状を何か変えたい」という感覚から行動したのだと思います。


ビジネスプランの立案から起業へ

大林:セミナーでは初めてビジネスプランを作成し、プレゼンしたとのことですが、難しかった点はありましたか?

猪原さん:ビジネスプランを作成することは学校でも習わないことで、初めての経験でした。当日の私は、こんな難しいことできない!と思いつつも、食らいつこうと思い、精一杯頑張りました。初めてのプレゼンは、声も震えてはちゃめちゃだったと思いますが、とても良い経験でした。

また、お金を生むというビジネスを考える点に苦労しました。はじめは、どうしてもお金を生まないボランティアのような座組みになってしまい、メンターの方から指摘を受けたことを覚えています。

大林:ビジネスプランの作成から、実際に起業する道を選んだ当時の心境の変化を聞かせてください!

猪原さん:実際にビジネスプランを作成したことで、ゼロの状態から何かを生み出すことの大変さを感じると同時に、「自分で何かやるって楽しい」と知りました。

また、セミナー内で、先輩の起業家の方々とお話する機会があったのですが、自身の原体験を基に課題を整理し、苦労しながらも楽しそうにビジネスをする姿を見て、「かっこいい」「私もそうなりたい」と感じるようになりました

約2年前の自分が、たまたまチラシを見て、セミナーに参加してみたことでこんなにも人生が変わるんだと思うと、まずは一歩、踏み出してみることが大切ですね。


想いを言葉にする

大林:起業を志してから、実際に『アシスポ』が生まれるまでに苦労した点はどんな部分でしたか?

猪原さん:一番苦労したのは、想いをどう人に伝えるか、です。ビジネスコンテストであれば、スライドとプレゼンを使って、どんな言葉や文字で伝えるか、考えるのが難しかったです。

また、知識不足にも苦労しました。実際、新体操経験者でありつつも、衣装の知識や最新の状況について無知でした。今もまだまだ勉強中ですが、実際の試合を見に行ったり、お話を聞いたりしながら、知識をつけています。

おおいた学生ビジネスプランコンテスト 最優秀賞を受賞されたときの様子

大林:事業を作る上で、壁に立ち向かったとき、どう解消していますか?

猪原さん:実際に起業した先輩方からお話を聞き、アドバイスをいただいています。

シェアオフィスに入っているので、セミナーに参加したり、会員の起業家の方とお繋がりをさせていただき、相談のお時間をいただいたりしています。

自分の原体験や創りたい世界を1つずつ言語化・整理し、これだ!と思うビジネスを見つけていきました。


ワクワクする瞬間を大切に

大林:サービスを運営する上で大切にしていることを教えてください。

猪原さん:大切にしていることは3つあります。

まず、ビジネスにおいて想いが一番大切であるということです。私の場合、衣装の手縫いによって家族の時間がなくなっていたという負をどうにかして解消したいという想いです。この強い想いをブラさず、持ち続けていきたいです。

次に、「自分がやりたい」事業が、「誰かから求められている」内容で、かつ、「お金を得ることができる」という3つの段階です。この3ステップどれか1つが欠けてはならず、順番通りになっていることが大事だと教えていただきました。

最後に、ワクワクしながら仕事をするということです。自分が一番楽しく仕事をすることで、想いが実現できると学びました。

大林:猪原さんがいま、一番ワクワクする瞬間はどんなときですか?

猪原さん:新体操の試合を見ながら、『アシスポ』が使われている姿を想像するときです。生の声を聞くと、今でも衣装の手縫いという現状は変わっておらず、課題です。そんなとき『アシスポ』があればさらに便利になる、そう確信しています。


学業を起業の通過点と置く

大林:高校在学中に起業した猪原さんですが、学業との両立はどう実現していましたか?

猪原さん:時間の確保に苦労しました。日中は高校に通いながら、受験勉強をしつつ、ミーティングを進めていたため、日々メリハリをつけながらスケジューリングしていました。

また、ビジネスと学業を、両立という2つに分かれた概念ではなく、ビジネスの過程に学業がある、同じベクトルのものだと考えています。実際、『アシスポ』をさらに大きくしていくために、必要な知識を身につけることができる大学を選びました。

立命館アジア太平洋大学(APU)入学式の様子

大林:起業する前と後で、何か心境の変化はありましたか?

猪原さん:起業前は、高校生だったため、教えてくれる先生がいて、課題があり、それをこなしていく日々でした。しかし、起業後、大学生になり、自分で気づき、自分から行動していなかければならないと気づかされました。守られていた学校という空間から社会に出るという厳しさを感じました。

SportをAssistし続ける

大林:猪原さんが今取り組んでいることを教えてください!

猪原さん:大分県内のクラブチームで『アシスポ』をお試し利用してもらえるようお話を進めています。まずは地元の大分で実績を作り、広く展開していきたいです。

大林:『アシスポ』を通じて猪原さんが目指す未来を教えてください!

猪原さん:私が目指す将来は、スポーツ選手や、その親にかかる負担をなるべく減らし、みんなが『スポーツをしやすい世界』を作ることです。『アシスポ』というサービス名は、SportをAssistすることを略して命名しました。

まずは、私の原体験が強い新体操からスタートし、今後はチアやバレエ、バトンなど新体操以外のスポーツにも広げていきたいです。

大林:これから猪原さんのように起業したい、挑戦したいと思っている未来の起業家にメッセージをお願いします!

猪原さん:私がやってよかったと思う唯一のことは、高校生のとき、たまたま目に入ったチラシを手に取り、申し込んだことです。1歩踏み出してみることで、大きく景色が変わり、知らなかったことや新しい人とのつながりを作ることができました

学校から外に出てみて初めて、こんなにも世界は広いのか、学校は案外狭い世界なのかもしれないと感じました。

起業というワードに関わらず、知らない世界に飛び込んでみるという勇気を持ってみることがおすすめです!

大林:素敵なお話をいただき、ありがとうございました!

猪原さんが運営するサービス『アシスポ』の詳細はこちらです。


今後も、働き方やキャリア、実際に体験した経営ノウハウを発信していきます!是非チェックお願いします!


大林 尚朝 / NAOTOMO OBAYASHI
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