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特許から見るファーウェイの電気自動車・自動運転車ビジネスへの取り組み度合い

「知財情報を組織の力に®」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。

本記事のポイント
・特許から見たファーウェイの自動車ビジネスへの注力度合い、どのような領域へ注力しているのか?
・特許から見たファーウェイの自動車ビジネスの競合企業は?
・ファーウェイは日本企業の〇〇から自動車関連特許を購入していた!?

日経オンラインで「ファーウェイ、EVで狙う復権 自動運転など5000人研究」というニュースが目に留まりました。

記事中には

ファーウェイは「自社では車をつくらない」と繰り返し宣言

とあるので、ファーウェイ自身が自動車メーカーになるつもりはないようですが、

こちらの記事にあるように、ボッシュやデンソーなどのメガサプライヤーを目指しているとも言えます。

そこで今回はファーウェイ(華為技術)の自動車技術(特に電気自動車(EV)や自動運転)への取り組み状況について特許から可視化し、さらにはファーウェイが自動車業界に参入した際にどのような企業と競合することになるのか確認していきたいと思います。

1. ファーウェイの自動車関連特許・実用新案出願トレンドから自動車ビジネスへの注力度合いを見る

まずファーウェイの自動車関連特許の出願状況について見ていきます(分析母集団は末尾に掲載、実用新案も含む)。ファーウェイの自動車関連出願は約1,500ファミリーあり、ファミリー数推移は以下のようになっています(2020-2021年出願は未確定値)。

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2000年代前半から自動車関連特許・実用新案を行っていましたが、本格的に出願が増加するのは2015年以降です。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、ファーウェイは毎年大量の特許・実用新案出願を行っていますので、ファーウェイ全体に占める自動車関連出願の比率についても確認しておきましょう。

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