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宇宙からきた海

「素敵な所だったねー。わたし海が見える旅館だいすき」
「飯もうまかったな」
「美味しかったね、もう一泊したかったなあ」
「まあまたね」
「この海沿いの道もいいね、向こうに見えてるのはお伊勢さんかなあ」
「地理的にはそうだね、あー海入りてーなー」
「この前もサーフィン行ってたんでしょう?こんな寒いのに」
「冬でも入るのがサーファーだからな」
「考えられないよー」
「楽しさが勝つからねあんま寒くないの。なー海ってどうやってできたんだろうなあ。こんなにたくさんの水」
「雨だよ、雨だった気がする」
「雨?雨が降って海になったの?」
「そう、雨が降って海になったの。中学の時に行った海洋博物館で、偉い人がそう言っていた気がする」
「雨かあ、でも雨は、雲がないと降らないよな」
「うん」
「雲は、海がないとできないよ」
「うーん…あ!すんごい昔、何百憶年の前にね、宇宙から隕石が降ってきたの」
「いんせき」
「そう、そこに、水が含まれていたの。宇宙の水」
「へえ、それが地球にきて、海のもとができた?」
「そうだった気がする、宇宙の海の水を持った隕石が地球にぶつかって、水たまりをつくって、それがやがて小さな海になって、大きな海ができた」
「小さな海か」
「きっとその隕石もさ、考えられなかっただろうね、あのときぶつかったところで、こんな世界ができてるなんて」
「そうだな(笑)てことは、宇宙にはやっぱり地球以外にも地球みたいな星があるんだなあ」
「きっとそうだよねー、宇宙の海をもった隕石が、ぶつかった星」


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