見出し画像

「寝かせる時間」について

特に自分の場合なのか、普遍的なことなのかは、調査などしたことがないのでわからないが。

何かに夢中になり、”ガッ”と取り組む時期がある。自分の総力をかけて、時には睡眠時間や食事の質も犠牲にして。

しかし、数週間〜数ヶ月も同じことをやっていれば、飽きる。
もしくは、何らかの壁にぶつかって嫌になる、面倒になる。
しばらくの間、まったく手を付けなくなる。

数年とか経ってすっかり感覚が抜け落ちた頃になって、何かのきっかけ——たいていそれは内発的なものではなく外からやってくる——があって再開すると、以前やっていた時よりもうまく、あるいは濃く、充実して、手際よくできるようになっていて、より楽しめる。

世間ではよく言われていることだが、これが「寝かせる時間が大事」ということだろうか、と思う。

これが”あるあるパターン”だと思えば、それまでやったことのない何かに手を出す時に
「こんなにお金や労力をかけたって、うまくいかなかったら/楽しめなかったら……」
とか考えて尻込みする必要もないんじゃないか。

あいにく人生の時間には限りがあるものの、ひとまず数年寝かせれば、何か状況が変わっているという可能性は大いにある。

自分の場合、最近具体的に実感したことには、
・刺繍
・ミシンで服作り
・歌(声楽)
などがある。

飛び石のように数年単位で取り組むレベルのことを「趣味」といっていいのか……まあでも道具や環境はそれなりに整えていて、定期的にやるっちゃやるんだから「趣味」でいいのか、みたいなことである。

最近「寝かせていること」といえば、
・ステンドグラスなどのガラス工芸
・ドライ/プリザーブドフラワー制作
・着物、着付け
などがある。

やめたんじゃない、諦めたのでもない、今は寝かせているのだ。と言うと、なんだか「様になる」。

こういうやり方の欠点を一つ挙げるとすれば、モノによっちゃ時間経過に従い、道具や資材の劣化が起きることだ。
上で挙げたものでいうと、ドライ/プリザーブドフラワー。
自然のもの、かつて生きていたものは、加工したところで、やはり経年劣化を避けられない。

その点、ガラスなら何年経っても色褪せないのがいいなと思う。
糸や布や金属パーツもそんなにすぐは劣化しないが、やはり「少なくとも自分が生きているうちは変質しない」という点において、ガラスは圧倒的に信頼が置ける。
まあ、薄く面積の大きい作品になると「割れやすい」という短所はあるのだが。

話がそれたが、あらかじめ「寝かせる」ことを考慮して物事に取り組むのはいいことだな、と思う次第である。

読んでくださり、ありがとうございます。 実家の保護猫用リスト https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/25SP0BSNG5UMP?ref_=wl_share