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Antwayという社名に込めた思い

こちらのマガジンでは、株式会社AntwayのCEO前島恵が社員に向けて定期的に発信している「CEOメッセージ」を掲載しています。AntwayCEOの事業に対する想い、社員への想い、社会への想いなどを掲載していきます。

今日は、Antwayという社名に込めた思いについて書きます!
社名は会社の顔でありコーポレートブランドの要ですが、実はテキスト化・資料化したことが無いため、この機会にしっかり記録に残しておきたいと思います。直近、ぐいぐい進めていただいている採用広報でも使えるコンテンツになれば良いなと思っております。

Antwayという社名にはこれまで、2つのフェイズで思いが込められてきました。1つ目は起業の瞬間、そして2つ目は創業期〜つくりおき.jpのサービス開発中です。順を追って説明していきます。

起業の瞬間

時はさかのぼること2018年10月頃。
僕は当時リクルートに務めていました。
大変ありがたいことにリクルートで様々な経験を積ませていただき、そろそろ起業しようということで、退職と登記の準備を始めました。

ちなみに、その時は具体的なサービスのアイデアはまだ無かったのですが、「いつか起業したいという状態だと良いアイデアは生まれてこないので、まずは会社を辞めて立場とマインドを変えることが大事だ」という考え方で退職を決意しました。

Incubate Fundさんが主催するシード期の起業家向けピッチイベントを見学しに行って、それまで遠い世界の存在だと思っていた起業家が、実は普通の人たちであるということを実感できたことも後押しになりました。会社の登記には当然企業名が必要なので、その時に企業名を考え始めたのですが、実はやることが決まっていない会社の社名を考えるのは、とっかかりとなる要素がなくなかなか難しかったのを覚えています。

悩んだ結果、「自分やこれから増えていく仲間と共に”こうありたい”というスタンスを表現した言葉にしよう」という結論に至りました。起業に際したスタンスとしては、学生時代から「効果的利他主義」という考え方を貫こうと決めていましたので、特にここは迷いませんでした。「効果的利他主義」とは、簡単に説明すると「自分が生きているうちにリスクをいとわずなるべく沢山のなるべく良いことをしよう」という考え方です。

このようなスタンスを体現しているような存在は無いかと考えた結果たどり着いたのが「蟻の道」=「Antway」だったのです。

蟻さんの生態

蟻さんの生態として、「リスクをいとわず社会=コロニーのために尽くす」という特性が挙げられます。巣から出てきた蟻さんは、その先に本当に餌が存在するかどうかわからない中でも、リスクをいとわず前進します。

中には餌にも巣にもたどり着けず、そのまま死んでしまう蟻さんもいます。
それでも他の蟻は諦めずに前進します。(補足:人間は賢いので、死んでしまう前に撤退・ピボットしましょう)

ついには餌を発見できた蟻さんがそこにフェロモンの道を作り、そこに多くの蟻が後続となって続き、餌がコロニーに運ばれ、社会全体が豊かになります。

こうした、リスクをいとわない、社会の先達となって道を作る、そのことによって社会全体が豊かになるという生態がまさに僕が目指したいスタンスにぴったりだと思いました。我々も、社会の先達となって道を作りたい、ということで「蟻の道」=「Antway」という社名に決めました。

創業期〜つくりおき.jpのサービス開発中

その後、しばらくして初期メンバーが入社する中で、社名について説明したりディスカッションし意見をもらう中でさらにいくつかの意味が付加されていきました。

蟻コロニー最適化

まず一つ目は「蟻コロニー最適化」(通称:Antwayアルゴリズム)です。
ある出発点から目的地までの最短経路を見つけるための効率的なアルゴリズムとして、「蟻コロニー最適化」というものがあります。

”ランダムに宛先を決める”、”フェロモンで道を作る”など、まさに蟻の生態を模して作られたアルゴリズムです。こちらが、経路最適化問題においてなかなか有効な手法であるということを知りました。スタートアップであり、スピードや効率が非常に求められる我々のスタンスを表す社名としてますますふさわしいということをここで確信しました。

俳句も良いよね

また、実は蟻の道について扱った俳句には素晴らしいものが多いということもわかりました。当社のイメージにぴったりなものとしては以下のものが挙げられます。

小林一茶:「蟻の道雲の峰よりつづきけん」

意味:今、目前に蟻の列が続いている。この蟻の列は、あのはるかな入道雲から続いてきているのであろうか。

解釈:夏の爽やかな青空と、そこに果てしなく続く道を邁進する姿が連想され、スタートアップっぽい。

正岡子規:「梅雨晴れやところどころに蟻の道」

意味:梅雨の季節に、雨が止んだので日の照りつける外に出てみると、まだ乾いていない地面の上に、蟻の行列があちらこちらにできている。

解釈:しんどい梅雨の時期にもひたむきに頑張る蟻さん素晴らしい。また「雨降って地固まる」的なニュアンスもあり、PDCA感があって素晴らしい。

まとめ

以上のように、現在まで変遷を経ながらAntwayという社名には現在では「蟻の生態」、「蟻コロニー最適化」、「俳句」という3つの意味が込められている状態に落ち着いています。

現在では、たっぷり時間をいただける時は蟻の生態、蟻コロニー最適化、俳句、の全ての意味を説明させていただき、時間が限られている場合は蟻の生態の話だけをさせてもらうことが多いです。創業から4年半ほど経過しましたが、改めて思いを込めて社名を考えて良かったなと思います。

僕自身の「社会の先達となって道を作りたい」という思いは創業から全く変わっておらず、ますます強くなっています。本気で目指している「社会の先達となって道を作りたい」という思いに基づいているからこそ、全くブレずに長く使える社名になったと感じています。

また、今後仮に「 つくりおき.jp 」以外の新サービスが出来た際にも問題なく運用できる社名だと思っています。

というわけで、Antwayという社名に込めた思いについて説明させていただきました。

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