見出し画像

『ワンダと巨像』クリアした。

 ようやく16体倒したのだ。もちろんPS2版をクリアした。

 このゲームはボスバトル、しかない。斬新。
 ご存知のように『ICO』のチームの作品である。『ICO』はどっちかっていうとダンジョン攻略が主題で、あとは雑魚をひたすら片付けるゲームだった。そして今作はボスバトルしかない。ダンジョン攻略的な側面はほとんどなかった。だから、16体の巨像を倒すという一見ワンパターンで退屈そうに見えるゲームでもある。しかし、敵である巨像は様々いて毎回趣向が違うのが面白かった。海の敵もいれば空の敵もいる。デカイのから、小さくて巨像とは一体……となるものまで。倒し方は弱点を探ってグサリ。弱点以外でも少しはダメージが入るけど、ほんの少しだし、何回か攻撃するとダメージが通らなくなる(たぶん)。なので弱点を探して攻撃しないといけない。そしてもちろんだが、敵によって弱点の箇所は違う。それを探すのもこのゲームの特徴である。
 そう、このゲームは探索が主人公の主な行動になる。
 まず、敵の巨像を探す。剣をかざすと大まかな方向を示してくれるが、それがどこにいるのか、は具体的にはわからない。大体の位置から探らなければならない。これが個人的には難しい。一体どこに敵がいるのかさっぱりわからず、1時間ずっと探しているなんてこともあった。巨像を倒すだけのゲームなのに、まず巨像を見つけられない。見つけたとしたら、今度は攻略方法を探さないといけない。敵をどこかに誘導し、なにかにぶつけたり破壊させたりして敵の鎧を壊す。そして飛び乗って弱点を探して攻撃する。これだけ書くとそんなに難しそうではないけれど、そう一筋縄では行かない。中には敵に掴まるのが難しいのもいる。水中戦とか。捕まっても振り落とされないようにしがみついたまま弱点のある箇所まで行かないといけない。その間に腕力が切れたら落ちるし。敵が潜って強制的に離されることもある。シンプルながら奥深いゲームだった。
 探索が大変で、僕は1体倒すごとに疲れてしまって、1日に1体しか倒せなかった。体力的に。プレイしていると部屋は暑いし、酸欠になりそうになるし、全然敵が見つからずに精神的に疲れてくるし。ハードなゲームだった。楽しかったけど。
 個人的に気になったのは、カメラワークで、もっとフレキシブルにカメラ操作できたらプレイしやすかったのかなと思う。あと、カメラの向きによって移動の入力方向が変わるから、捕まっているところから上に登りたいのに、うまく登れず横に行ったりしてしまう。
 映像は充分きれいで、PS2さすが、となる。2005年のゲームに僕は感動している。というか丁度いい。これぐらいのグラフィックがいい。グラフィックのせいで少し見難い箇所があり、足場がよくわからなったなんてこともあった。けどそれもそれぐらいが丁度いい。PS4版の映像をネットで見たけど、めちゃくちゃきれいで、最近のゲームすごい、こわいとなった。PS2で充分きれいだったじゃんと思っていたのでHD版とか大して変わらないでしょ、16:9になっただけでしょって思っていたから余計に驚いた。すげーなPS4。いや、僕が現代に生きていないだけか。僕の知らない間に現実世界もHD版になっていて、21世紀生まれの子供たちは、あらゆるものがHDリマスターの世界で育ってしまって、ブラウン管で観た映画もプレイしたゲームの記憶もないのだなぁと思ってしまう。今どきの子供からしたら2005年のゲームなんて古臭くて映像もひどいと感じるものなのだろうか。僕はもう一つ前の90年代後半のPSレベルのグラフィックが何より好きなのでいまだにその時代のゲームばかりしている。

 全体の感想としては非常に面白いゲームでした。『ICO』も好きだけど、どっちが好きかは選べない。趣が違うから。同じような趣のゲームだと思ってプレイし始めたので、いい意味で裏切られた。世界観は同じようなのでその点はとてもよかった。『ICO』をクリアしたのは10年ぐらい前なので、ようやくという感じだった。その間にPS3とPS4でも『ワンダと巨像』は出ていて、『人喰いの大鷲トリコ』も出た。『人喰いの大鷲トリコ』もやはり気になる。プレイするのは一体いつになるのだろうか。とりあえず、『ワンダと巨像』をクリアしたので、『ファイナルファンタジー12』をようやくプレイできる。絶対好きな作品なので楽しみである。うふふ。

 PS4版と2周目は気が向いたらします。……向くのか?

もっと本が読みたい。