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おすすめの勉強法

 そんなものはない。

 というか諸説あります。
 自分がそれでうまくいったからといって他の人も同様にうまくいくかはわからない。あるいは自分は最適だと思っている方法よりもっと効率的な方法があるかもしれない。そんなことはわからないし、新たな方法を身につける時間があれば自分のやり方をより洗練して勉強した方がいいかもしれない。

 だからこんな文章を読んでいる時間があれば勉強した方がいいのだろう。でも息抜きも必要だよと思う人は読めばいいのかもしれない。
 そして、これは個人の意見なのであまり参考にはならないと思っておいた方がいい。

 以下におすすめの勉強法について記述する。
 具体的なテクニックはまた今度するとして(するのか?)、今回は準備編。道具や心構えについて記述する。あくまで僕の体験談を中心に。
 1~4の項目と雑多なその他について解説していく。

1.文房具

 はじめに、筆箱の中身について。

蛍光ペン

 これが一番大事。
 蛍光ペンは不要という意味で。

 まず、筆箱の中から蛍光ペン(とそれに類するマーカー)を排除するところから勉強は始まる。
 ときどき蛍光ペンがいっぱい筆箱に入っている人がいるけど、そんなに持っていてどうするんだ、かわいい、と思う。

 蛍光ペンは勉強した気になるだけだから良くないという意見があるけど、蛍光ペンを使ったことがないから知らない。
 なら、蛍光ペンの何がだめなのか。

 ①時間のロス
 他のペンで書いていたのに、蛍光ペンに持ち替えるとそれが時間の無駄になる。しかもキャップもはずさないといけない(キャップはずさないタイプもあるけど)。何色もあるとなおのことである。

 ②蛍光
 存在を全否定するけど、蛍光ペンは蛍光だから眩しい。目が痛い。そこがよくない。なのでもし使うならマイルドライナーがおすすめです。目に優しいから。

 ③色分け
 少なくともテキストを読むのに何色も色分けする必要はない。だから何本も蛍光ペンを持つのは愚の骨頂。ファッションアイテムとしてはいいけど、勉強には不要。
 一覧表を色分けする(成績順に生徒が並んでいて、1組は赤、2組は青、などと)際などの限られた使い道以外に蛍光ペンを複数もつ必要はない。
 そして後述の3色ペンがあればそれ以外の色は不要なので蛍光ペンは不要。

 ④記憶
 蛍光じゃない緑のマーカーで線を引けば赤シートで暗記に使えるから必要、という意見もあるけれど、そのためには赤シートがないといけない。余計なものを持たないといけないので面倒である。赤シートなくしたらまた面倒という意味でも。そしてそれは単語単位での記憶にしか結びつかない。単語の丸暗記は直後の試験には通用するかもしれないけれど、はたしてそれは知識として定着しているのかは疑問である。
 たとえば、「ドイモイ(刷新)」とだけ覚えてもそれが具体的になにでどういう背景があってどうなったのかとかがわからない。いまだにわからない。
 なのでもし使うなら、キーワード以外のところを塗りつぶして、その言葉が何を指しているかをテキストの文章を丸暗記するのがいい。かもしれない。けど、そんなめんどくさいことをするだけで疲れる。塗り終えた達成感があるだけ。
 だから不要です。

3色ペン

 これが正義。
 おすすめはジェットストリームの0.7mm。

 2位以下に大差をつけて勝利。このペンと出会ってから他の3色ペンは使わなくなったので他のペンは全部2位なんだけど。

 試験のときにはシャーペンなり鉛筆なり消しゴムは必要だけど、それ以外はこのペンがひとつあればこと足りる。
 なので僕の筆箱にはシャーペンと鉛筆と消しゴムと3色ペンしか入っていなかった(あと替芯)。

 ジェットストリームさんが優秀なことは21世紀人なら常識だと思うが、なぜこのペンを使うか。

 ①油性ボールペン
 水性ペンだと水で流れる可能性がある。雨に濡れて滲んだ経験がある人もいるだろう。だから油性です。
 ボールペンなのはもちろんなめらかに書けるから。字を間違えたらどうするんですか? 間違えないでください。そして間違えたらぐちゃぐちゃっと塗りつぶしてください。それが速い。シャーペンだと消せるから消そうとする。それが時間の無駄。あと、消せるから間違えても大丈夫という油断が生じる。消せないペンだと間違えないように意識するようになる。気がする。

 ②0.7mm
 細いペンはインクがかすれやすい。今のペンはどうかは知らないが。
 0.3mmとか0.4mmのペンを昔使っていてかすれやすかった経験があるから、少し太めを使うようにした。そしてジェットストリームさんはインクが無くなるぎりぎりまでしっかりと書けるのが素晴らしい。残り1%を切るまで、最初と同じパフォーマンスを発揮する。すごい。
 あと、これは個人的なことだが、僕は字が小さい。細いペンで書くと余計に小さくなってしまうから普段使っていたものより太い0.7mmを使うようにしたのだ。5mm罫のルーズリーフを使っているのに、罫の上部を少し開けて文字は4mmぐらいで書いていた。小さい字を書いているとたまに字が潰れて読めないのでやめたほうがいい。あと、どこに何が書いてあるかわからない。

 ③3色
 もちろん色は使い分ける。
 普段の文字はもちろん黒。いちばん大事なところは赤。その次は青。学校の先生は黒板に重要なことを赤、その次は黄で書くことが多かったように思う。その名残かもしれない。
 そして3色しか使わないならペンを持ち替える必要がない。クリップの右側が赤だとわかっているから色の変更もスムーズ。
 実際には赤と黒の使用が8割である。字を書くのは黒。下線は赤。対比するとか2つのものを区別するときに赤と青を使ったりはする。あとは、増加するものは赤、減少するものは青にするなど(温度上昇は暖色の赤、逆に低下は寒色の青という色のイメージにあわせている。上は赤、下は青と)自分ルールを作っておくとわかりやすい。

 筆箱の中に筆が入っている人は全国に何人ぐらいいるかは知らないけれど、ギャグとして面白いから筆を入れてもいい。
 筆ペンは入っていると色々落書きをして遊んでしまうので入れない方がいい。

その他

・製図用シャーペン
 マークシート用に。0.7mmとか0.9mmとかのものがあると便利。

・鉛筆
 マークシート用

・旧型ドクターグリップ
 愛しているから。

30周年記念モデルは全色集めた

・消しゴム
 レーダーの。レーダー以外考えられない。

・定規
 基本的に線はフリーハンドで引く(面倒だから)けど、境界線を引くときは定規を使う。ごちゃごちゃ書きすぎてよくわからないテキストには必要である。Aの話が終わってBの話になるのに、改行ひとつ分だけとか行間が狭いときなど、きれいな線を引いて分断したほうがわかりやすい。文章に下線を引くときはフリーハンドでいいです。いちいち定規を使っていたら時間の無駄である。

2.時間

 時間の使い方はもちろん大事だ。時間が無限にあるならべつだが人はいつか死ぬ。
 ねむたいのに6時間勉強するより3時間寝て3時間勉強した方が効率がいい。そういう話。
 僕は中学3年生の2学期の期末テストは、昼寝をして夜の9時から朝の6時までぶっ通しで勉強していた。試験の点数も良かった。そらそう。徹夜や一夜漬けはあまりよくない、と言いたいところだが、そういう体力や集中力があるときはチャンスなので利用しない手はない。きっとそういうやり方は良くない。毎日規則正しく勉強を習慣づけるのがよいらしいですよ。でもF1のある週末はF1を観ないと死ぬのでリズムが崩れるに決まっているだろ。

 文房具のところでも書いたが、時間のロスを無くすことは大事である。だから3色ペン1本。違うペンに持ち替えるのは手間。これだけは確実に真理なので3色ペン以外のペンは捨てるかどこかにしまっておいた方がいい。少なくとも手の届く範囲にあると遊んでしまうのでよくない。このペン回しやすいなとかこの色好きとか持ちやすいとか、そんなこと思う時間はいらない。試験が終わってからにしてください。
 でも試験が全てではない。試験なんてなくても世の中よくわからないことだらけなので一生勉強しろ。ペンをいじっているとこのペンのボディの材質は何なんだろう、このインクはどうやって作られているのだろう、などと俺は何も知らないと絶望する。ペンの歴史、色の種類、文字の歴史、全部気になって生活が困難。そんな病気を発症しないように生きられたら良かった。勉強すればするほど無知の量を自覚する。時間は有限なんだから勉強しないという手はない。世の中のあらゆることを理解したい。読みたい本が多すぎる。人生短すぎる。どうしたらいいんだ。という風に考えずにぼけーっとアホみたいにすごせたらいいのかもしれない。その方が幸せな人生なのかもしれない。幸せだったことは人生で1秒もなかったと思っているのでなにが幸せかは知らないけれど。やれやれ、こんな精神病患者の文章を読んでいる場合ではないのだあなたは。

3.環境

 これも超重要なポイントである。

 例えば、線路沿いのやたらうるさい物件に住んでいて勉強に集中できるか? ……できる。
 でも、やたら暑いのは不快すぎてなんにも集中できない。
 敵に囲まれて、銃口がこちらを見つめているのに集中できない。

 これは個人の感想であり、逆の人もいるかもしれない。
 音や気温、場所等の環境はパフォーマンスに影響する。

 僕は幹線道路沿いの家に住んでいたので年中うるさい環境だった。だからある程度騒がしいのは慣れている。逆に静かすぎたら集中できない。
 だから(?)いつもなにかしら聴きながら勉強をしていた。ラジオか音楽を。でもそれは集中できるからではない。耳を使っていないともったいないと思うからだ。あと音楽にしか救いはないから。
 たぶんラジオや音楽(特に日本語の歌詞の歌)を聴いていると言葉が気になるから集中力は削がれる。きっと無音か静かな音楽の方が勉強には向いている。その点で僕は損をしている。
 しかし、いろんな音楽を摂取することも人生においては大事だし、それで気分が高揚したり眠気覚ましにもなるという利点はある。あとラジオだが、これには最大の利点がある。それは放送時間が決まっている点だ。高校生の頃、僕は毎日22時から0時、1時から3時までラジオを聴きながら勉強していた。ジェットストリームの方が勉強に集中できるだろうけれど、0時から1時の間に風呂に入る(伊武さんごめんなさい)。間に1時間休憩を入れることで前後2時間、集中することができた。そしてそれは毎日のルーティーンになってしまっているので、ラジオの時間は勉強の時間、と切り替えることができるしその時間は確実に机の前にいる。
 もうあのラジオを聴いていた時間は戻ってこないんだぞ、と懐かしくなるのでラジオを聴くのがやはりおすすめです(人生においては)。集中はできない。

 ていうか世間や家庭の音をシャットアウトするために音楽を聴くのだ。地獄の音を聴かなくてすむように音楽で壁を作る。銃弾を防げる。音楽が救いだった。それでは聴いてください。THE BACK HORNで『ヘッドフォンチルドレン』

 こうして僕は集中するためではなく心の避難所としてラジオを聴いていたのである。避難所は1269kHzにあったり、89.9MHzや80.2MHzにあった。
 ラジオに関するエッセイは以上。

場所

 言うまでもなくカフェで勉強とかはするな。そこでしかできなくなる。気分転換にいつもと違う場所で勉強する、というのはわかる。わかるけどやめた方がいい。いつもと同じ場所で慣れた環境で、逆にそこでしかできないにしたほうがいい。たまには日光を浴びるのも大事だが、移動するのに時間を消費してしまう。着替える必要もある。いつもの自分の部屋、通勤通学の電車の中、そこでしかしない。ラジオの話でもそうだけど、時間や空間を限定した方が、効率がいい。深夜3時になったら寝ないといけないのでそれまでにその日の分を終えないといけない。こたつの前に座ったら勉強するスイッチを入れるようになる。
 こたつは非常に捗るけれど、腰が痛くなることがある。本当は椅子に座って机に向かった方がいい。お金があればいい椅子を買った方がいい。パフォーマンスに影響するから。バロンとか買った方がいい。

 安い椅子に座っていたときは腰が痛かったけれど、バロンにしてからそんな悩みとはお別れした。問題は高いことと重いこと。値段に見合ういい椅子なのでここに投資しない手はない。

4.計画性

 いつまでにどこまで終わらすと計画を立てたほうがモチベーションが上がる。当たり前ですね。
 試験のときは日程を見て、この日はこの教科、次の日はこの教科、と決めておいた方がいい。今日何しようかなとフィーリングで選ばない。試験日から逆算して、できたら順番にする。
 水木金に【試験】があるなら、直前はその教科を《勉強》。その前は最後のやつ。順番に。

 ・
 ・
 ・
 金 《C》
 土 《A》
 日 《B》
 月 《C》
 火 《A》
 水 【試験A】《B》
 木 【試験B】《C》
 金 【試験C】

 少なくとも2週間は日程を決めてメモしておく。
 大学のときはひと月前から試験勉強するけど、もうひと月前からしとけばよかったと毎回思っていた。だからといってそんなに前から毎日何をするか計画は立てない。ていうか試験の日程もわからない。2週間ぐらいなら集中できるからそれぐらいがいい。その前は苦手なところ、まとめて勉強しておいたほういいところを日程は気にせずにする。

 あと、計画性においていちばん大事なことは、余裕を持つことである。
 試験前に焦っても仕方がない。定期試験は最悪徹夜でもいい。けれど、入試とか国家試験の直前にそんなことをしていてはいけない。試験の1週間前はあとは体調を整えるだけ、試験なんて余裕、俺を誰だと思っているんだぐらいの気持ちが大事。僕も薬剤師の国家試験の1週間前はロマサガ3をしていた。もちろん余裕で受かる。なめんじゃねぇ。あと、ちょっと遊ぶぐらいじゃないと試験終わったあと何していいかわからなくなる。もう入試や国家試験は終わったのでそれに対する勉強は必要ないのに、勉強せなと思ってしまう。バグっている。僕は国家試験が終わったあとはとりあえずガンダム00を観た。

5.その他

 ノートにまとめることは重要か? それは時間が大量にある場合や趣味で読んだ本の内容を整理する場合には有用だろうと思う。でも試験に向けて勉強するのには必要だとは思わない。ごちゃごちゃ書きすぎてわかりにくいテキストは自分でまとめたほうがわかりやすいということは確かにある。特に大学になると。その点に関してはあきらめてください。
 もしまとめるなら、本当にキーワードだけ、単語だけをメモアプリに書き出しておくのをおすすめする。試験前はそれを一通り見て再確認するだけにする。もちろんそのキーワードを理解して説明できるように勉強する。
 僕はずっとEvernoteを使っていた。Evernoteの利点はいくつかある。ひとつはPCでまとめたものをスマホで同期すればすぐ見れること。あとは、スマホ版だとカメラを使って文字の部分だけを画像として取り込むことができてこれがけっこう便利。本やノートに書いてあるメモや表を撮っておけばいい。試験前はそれだけ見る。
 国家試験の勉強中は苦手な部分、便利な図は積極的にまとめていた。それは試験が数カ月後だからできるのであって、来週試験という場合にはそんなのん気なことをやっている場合ではないのかもしれない。余裕がある時にしてください。授業の後、直感的にこれ大事だと思う箇所やこの一覧試験に出ますよとアナウンスされた箇所をその日のうちに取り込んでおくのが一番いいのだろう。

 勉強したことを復習するのに、問題を解くのがいいと言われる。間違えたところは自分の苦手なところだということがわかるし、過去問を解くことで傾向がわかるし時間配分も意識する。らしい。その方が記憶の定着にもいいらしい。頭のいい人が言うには。
 正直僕は全然問題を解かないタイプだったからきっと効率の悪い勉強方法だったんだろう。というか個人的には試験に興味がない。勉強するのは楽しいから勉強する。勉強することが目的。知らないことを知れたらおもしろい。それで満足する。自分がなるほど、となればいい。それがモチベーション。だからなんで俺が試験されなあかんねんって思う。国試対策の勉強するのはいいけど国試に全然興味がなかった。過程を楽しむタイプなので、本格ミステリでああでもないこうでもないと推理して頭を動かすのが楽しいので犯人とかはどうでもいい。なんなら事件は解決しなくてもいい。と思っているしそういう作品が好き。

 それからこれは良くないんだけど、カフェイン。
 僕は子供の頃から毎日コーヒーを飲まないといけない体になってしまっている。しばらくカフェインを摂らないと頭痛がする。高校生の頃は休みの日など4杯も5杯もコーヒーなり紅茶なりを飲んでいて不眠気味だった。10代の頃は体力があるからなんとか乗り切れるけれど。
 夜中勉強するからと夜中も毎日コーヒーを飲んでいた。少なくとも10時にラジオを聴きながら勉強する際は飲んでいた。寝れなくなるぞと思うが寝るのは3時である。そして6時に起きる。7時に家を出て自転車で40分かけて高校に行く。教室に一番乗り。授業が終わったら誰よりも早く帰って夕方に寝る。8時ぐらいに起きる。毎日その繰り返しだった。そんなメチャクチャな生活は良くない。
 国試対策の勉強をしていた頃は、気が狂ったようにゾーンに入ってハイになってしまう日もあった。気づいたら朝の7時で今日学校行かなくていいやとなる日もあった。大丈夫ですか? そうやって勉強楽しい! になってしまった人は永久になにかを勉強したい、しないといけない勉強の奴隷になってしまうのだ。ええやん。何をしていてもあらゆることからなにかしら学ぶことはあると考えてもしまう。映画を観ていてもゲームをしていても。もっと純粋に作品を楽しめよと思う反面、色々考えてしまうのは、そういう人間になれたことはいいことなのかもしれない。

まとめ

 おすすめ🙆
・3色のジェットストリームさん
・規則正しい生活
・健全な精神(とか家庭環境)
・バロンチェア
・計画を立てる(能力)
・Evernote


 ダメ、ぜったい🙅
・蛍光ペン
・こんな無駄な文章を読んでいる時間
・音楽にしか救いがない人間になってしまうこと
・カフェインの摂りすぎ

あとがき

 3色ペンが1本あれば勉強はできる。それ以外不要。蛍光ペンを捨てろ、ということを前から思っていたからこの文章を書いた。それ以外はおまけです。僕の残りの人生もおまけです。長生きしすぎた。早く冬になってほしい。


もっと本が読みたい。