4.1〜日記(新年度、春の日、小さな世界)

4.1(月)
新年度が始まった。職場には、例年のように新採職員や異動者が溢れている。みんながどこか落ち着かず、先週までと明らかに違う空気が流れる。
新しい人と出会うことに対して、高揚感や楽しみな気持ちある。けれど、周りの人々が変化に晒されている様子を見ることは、正直疲れる。

4.2(火)
何もかも、冬の寒さと暗さのせいにしてもいい。それくらい、日に日に暖かく、明るくなっていくにつれて、健やかに過ごせている。もう次の冬には耐えられないんじゃないかと、毎年思うけれど、特にこの冬の辛さは例年以上だったように感じる。次の冬は、もっと自分を甘やかした生活をしたい。

4.4(木)
家の方面で外勤があったので、2時半で直帰することに。久しぶりに使った駅がかなり改修されて、きれいに変わっている。今日はとてもあたたかく、先週末には咲き始めだった桜がもう八分咲きだ。美しいく朗らかな春の日。カネコアヤノを聴きながら、電車に乗る。今日はこのあと、ケーキ屋に行く。

4.5(金)
特に大人になってから、知りたくなかったことがたくさんあるな、と思う。身近にはない、目を瞑りたくなるような事実がこの世に存在していることを、日々思い知る。
それらを知らないままずっと過ごしていたら、どうだろう、と考える。小さな世界を愛することと、小さな世界しか知ろうとせず都合の悪い事を見て見ぬふりすることとは、似ているようで全く違う。この世には信じがたい事実が存在していると知っていても、その上で、身の回りの、手のひらの世界を愛することはできる。そういう人でありたいと、漠然と思う。

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