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「ザ・ホエール」を観て:ひとの複雑さと不整合ともろさ

GWが終わりましたが、5月病になっていませんか?
今日は映画を観て、ひとの「心のもろさ」について考えたことを、
書いてみたいと思います。


「ザ・ホエール」


ずっと気になってはいたのですが、
「気が重くなりそう」と見る決心がつきませんでした。

しかし佐藤芽衣さんの記事を見て、観ようと思いました。
佐藤さん、素晴らしい解説をありがとうございます!

私も、私なりに感じたことを書いてみたいと思います。

全編にわたり、ほぼ室内の映像のみ。
さらに動かないリチャードの「表情」が映像の多くをしめていました。
それなのに、約2時間があっという間でした。


「見た目」の影響


いやはや、辛い映画でした。。
見てよかったんですよ。
でも、ビジュアルの「不快さ」というものは、
「感情」が「思考」の前に立ちふさがりますね。

272キロの巨体。
映画全編で繰り返される、苦し気な動きや呼吸。
散らかった部屋。
ジャンクフードを貪り食うさま。

顔を「しかめられる」側の苦しみ。
全ては「自らが招いた」という事実。

人が過ちを犯し、もたらされる結果に苦しむ状態は、
通常は「外から」はわかりません。
しかし、これが「ビジュアル」で表現されてしまう。

蔑まれたり、あざ笑われたりして、さらに傷つく。

「痩せすぎ」であれば人は同情するけれど、
逆の場合は「嘲笑」の的になってしまいます。


人間特有の複雑さ、もろさ


映画ではいろいろな要素が出て来ます。

不倫
離婚
過食
同性愛
カルト宗教
アルコール

登場人物の多くが何かに「依存」しています。

元妻はアルコール
主人公チャーリーは過食
宣教師のトーマスはカルト宗教

チャーリーが大学で「文学」を教えている、
というのもポイントです。
家族であった娘エリーの「エッセイ」を、
心のよりどころにしているということも。

どれだけAIが進化しても、このような映画は作れないのではと思いました。

感情や考え複雑さ不可思議さ不整合
バランスを崩してしまう「もろさ」もまた、人間特有だと思いました。


誰にでも起こりうる「セルフネグレクト」


チャーリーの過食による極度の肥満は「セルフネグレクト」です。

「セルフネグレクト」は、今の時代誰にでも起こりうると思いました。

引きこもっても生活は出来る
簡単に自分を慰める方法もある。
人の目が届かなければ、「何かする」も「何もしない」も、
全ては自分次第になります。

生きていれば、不幸なことはあるし、
「ちょっとしたこと」で行き詰ることもあります。
また、生きるということは「孤独」と隣り合わせです。
「転落する」理由なんて、いくらだってあると思います。

辛さを解消するために、より自分を辛い状況へと追い込む

流されるように堕ちて「死んだように生きる」
これが、何よりも一番「辛い」ことです。

現代社会において、誰にでも起こりうる「セルフネグレクト」。
歯止めをかけるのは、自分しかいません


だれでも心に穴が空くことはある


GWが終わり、心にぽっかり穴の空いている人も多いのではないでしょうか?

人って、とても繊細な生き物ですよね。
同じことの繰り返しばかりでもつまらないし、
能力を大きく超えることを要求されてもまた、耐えられない。
現状の「ほんのすこし上」を目指せる環境が、望ましいですよね。

でも、そんな状態でずっといられる人って、どれだけいるんでしょうね。


自分を気遣う


自分をケアしてくれるのは自分しかいません。
自分で自分を気遣い
生活のひとつひとつを注意深く気にする

私の場合は、最近はお菓子の買いすぎ(-_-;)
袋に半分残ったお菓子があちこちにあります。。
黄信号ですね。自制しようと思います。

部屋が乱れるのは、心が荒みます。
GWに重い腰を上げて片付けました。
部屋がキレイな状態であれば、心は健康でいられます

週に三回ランニングをし、
忙しくても、週に一回の練習会は必ず行くことにしよう。

一日一回はきちんと料理をして、バランスの取れた食事をするようにしよう。

仕事で「詰まった」ときは、思いつめず一旦離れて俯瞰するようにしよう。
ネガティブになったときは、「起こっていない」悪いことを考えないことにしよう。
「何とかなるさ」と、思考を「中断」することも大事ですよね。

こんな「チェックポイント」を気にして日々を過ごせば、
きっと大きく崩れることはないんじゃないかな。
そう自分を励ましました。

「自分を気遣う」
心に刻みたいと思います。

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