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夜更かしする連休の夜

年齢を重ねてから亡くなった人に対する感情が強くなった。

例えば、好きな芸能人が亡くなるとテレビやネットニュースに大きく取り上げられる。見た瞬間はえ?と画面に釘付けになる。そのときはまだ実感が湧かないけれど、メディアに取り上げられなくなると「そっか。もういないんだな」と思い知らされる。その人の顔が頭の中の奥に押し込められ、やがて虚無感でいっぱいになる。

だから夜になると、芸人ならバラエティ番組、役者なら映画やドラマを見たくなる。ひとりで見るからいくらでも泣ける。

やがて作品を見ていない自分に気づく。その人が今パソコンの画面に映っている。それだけで満足してる自分がいる。

そんなことを昔は朝までしてたけどさすがに徹夜はもうできない。ノートパソコンのバッテリーが無くなる前に自分の限界が来るようになった。

夜更かしした朝の腫れた目にはその人の影が残っている。

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