スーパーのレジ待ちは否応なしに人のカゴの中身が見える。そこに入っているたくさんの食べ物。人の欲求が可視化されている。

食欲の出ない今の私のカゴは軽い。その欲や時間を他に充てたいから。

学校の物理で習ったエネルギー保存の法則。

ある高さから物体を落とす時、はじめの位置エネルギーが100パーセント。物体を落としている間は運動エネルギーが増えた分だけ位置エネルギーが減り、地面に落ちる瞬間は運動エネルギーが100パーセントになる。ただしこの間のエネルギーの総量は変わらないというものだ。

私はこれに似ている。今は食べ物を摂取し消費するエネルギーを減らし、やる必要がある感情の処理、note の執筆や勉強に向いている。決まった総量を超えると食べ物を戻したり胃の具合が悪くなる。

エネルギー保存の法則と違うのはここに時間の概念が生まれること。1日24時間という総量の中で何ができるか。満たしたい欲が強いほどそこに割く時間も増える。

どこにでも食べ物が溢れている現代で食べないことは贅沢なのかもしれない。