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愛の無重力

あなたとの長く濃厚な交わりを経て、
いよいよ果てようとする時に、
私は無重力の状態になっている。

あなたの体にしがみついて
必死に腰を動かしているのに、
あなたの上にいるのか下にいるのか、
それとも後ろにいるのか、
よくわからなくなっていて、
ただ打ち寄せる大きなうねりに身を任せて、
その瞬間の訪れに備えている。

無重力になっているから、
あなたの頭か尻か乳房か手首かに、
掴まりたくなっている。

私のものがあなたの中で一番大きくなって、
一番奥まで貫いているのに、
あなたを離したくないという意識も最大限になっている。

あなたの体のどこにつかまっていようとも、
さらにこちらに引き書せて、
あなたの一番奥を貫いている私の先端が、
さらにもっと押し込むように、
さらにもっとくっつけるようにしながら、
最後の最後に激しく動く腰が止まり、
あとは痙攣だけのうねりに身を委ね、
その時に無重力から
一気にあなたの体に転落する。

全てあなたの中に出し切った時、
無重力から、
お互いに引き寄せる重力の強さを、
全身で感じ合っている。

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