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気血水(津液)の話①

気血水(津液)・水は津液ともいいます


ハーブの勉強をしたときに気血水(津液)が出てきました。
陰陽論では、「気が陽」「血水が陰」に分類されると。
ここ、試験に出るよ。と言われ、そこだけ覚えてハーブの試験に臨みました。実際そこだけ出題され苦労することなく合格しました。
そして試験が終わればそれも忘却の彼方に消えました。

その頃はアロマの講師でしたが、ひょんなことからハーブも教えることになり、あらためてテキストを見なおすと気血水を教える立場になったことに気が付きました。

やばい。
陰陽も気血水も意味が全然分からない。
このままでは人にどう説明していいのやら。。

ということで講師をしながら漢方の勉強に通うことになりました。
もともと勉強したかったので、良いきっかけになりました。
そして、学びだすとやめられないくらいに面白い分野でした。

気血水は身体を構成する基本物質です


気が不足していると「気虚」
気が充分に足りていても何かの不都合で身体のどこかで滞っているのが「気滞」
血が不足していると「血虚」
血が巡らない状態を「瘀血」
水の不足を「津虚」
水が巡らない状態を「水滞」
と呼びます。
身体の不調は、基本物質が足りていないか、滞っているかのいずれか、
という考えが気血水論になります。

健康であればこの言葉とは無縁のはずです。
しかし大人であれば、ほとんどの方が何かしらこの状態になると思います。あるいはそれに近い状態になっていくのではないでしょうか。
病気ではないけれどそれに近い状態=未病です。
それには気血水の働きを知る必要がありますが、陰陽論も知っておく必要があります。

先に陰陽論の話をしておきますね


陰陽論は、世の中の全ての物が「陰」と「陽」に分類されています。そして陰と陽がお互いにバランスを取ることで世の中が成り立っているという考えです。
自然界も人間界も陰陽のバランスが取れているから正常に成り立っています。
例えば季節なら春夏が陽、秋冬が陰。
最近は陽が強くなっているので、気温が高い時が多くそれに伴う異常気象が多く見受けられます。
季節の陰陽が崩れかけている自然現象の良い例です。

1日なら昼は陽、夜は陰。
昼(陽)は行動的に、夜(陰)は静かに休養する時間帯です。もしこれが崩れたら身体だけでなく心(精神)のバランスも崩れていくのはお分かりでしょう。心のバランスを崩した人はほとんど夜に眠れなくなることがきっかけな場合が多いです。これが自然の摂理なのです。

人間では男が陽、女が陰。
陰ばかりでも陽ばかりでも人間界は消えてしまいます。
当たり前のバランスの大切さを陰陽で表しています。

人間の身体も陰陽があります。
陰陽のバランスが取れていないと体調が悪くなります。
冷え症を例えてみると、陰が強い時に冷え性になります。
でも陰は普通量なのに、陽だけが弱く(少なく)なっても冷え性になります。相対的に陰が多くなってしまうからです。要はバランスなのです。
陰が強くなったのか、陽が弱くなったのか、どちらの原因で冷え性になったのかを見つけていくのが陰陽論、気血水論なのです。

先ほどの「気が陽」「血水が陰」との関わりも出てきます。
気が不足してくると気虚になります。気虚が原因で陽が足りない状態になることで冷え性になることもあります。
また血水が滞っているのは瘀血や水滞です。身体の一部(特に身体の下部)に陰が滞ったことによる冷え症も考えられます。
身体にも陰陽があり、身体の下部が陰、上部が陽です。
冷えは身体の下部に起きやすいのもそのためです。身体の下部に血水が滞りやすいのは、同じ陰のグループですから下部に集まりやすいのです。

そういうわけで、陰陽論と気血水論は切り離すことはできません。
もう一つに五行説があります。
これも切り離すことができません。
気血水の話もまだまだ続きます。
では。










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