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初めての漢方は戸惑うことばかり

漢方の勉強を始めた頃は戸惑うことばかりでした。
当たり前のことがそうでなかったり、突っ込みどころが満載だったのです。

身体の構成も、今の解剖生理学が正解と思っていては先に進めませんでした。まずは全てをフラットにして、漢方の考えをストレートに受け入れる頭の柔らかさが必要です。

心で(なんで?どうして?それが通用することが変でしょ)などと、誰にも言えず、聴くに聴けずにいた時期を過ぎると、自然に自分流に解釈できるようになりました。
きっと誰でも通る道なのだと思います。

良く耳にする「五臓六腑」という言葉があります。
この五臓六腑も不思議な存在でした。

漢方は5~6世紀に中医学として伝わったものが、日本独自に進化した考えで、蘭方に対して漢方と呼んでいます。
解剖もできなかった時代に、身体は五臓六腑で構成されていると考えて、様々な身体の不調を植物や天候やすべての自然現象とつなぎ合わせて病気をひも解く方法にまでたどり着いているのです。
壮大な想像力と臨床件数です。そして、今でも現代に通用する部分があるのがすごいところです。
考えてみれば、人間の身体は漢方がやって来たころから変わってません。
変わったのは、医学知識と生活習慣。人の身体そのものは不変ですから漢方の考えが通用するのも当たり前なのです。
漢方には漢方の意味がちゃんとある。
素直にそのまま受け入れて学ぶのが一番の理解方法です。

具体的に最初に知る基本は、陰陽論と五行説。そして気血水論。
これだけ分かれば何とかなります。
自分の身体の不調も、この基本の考えを照らし合わせて
何が自分に足りないか、多いのか。何を選べばいいのか、何を避けるべきか。取り合えず分かるようになります。

ですが、病気の発見や治療に現代医学は必要です。
検査や医薬品は、漢方だけではどうしてもかないません。
今は漢方薬を処方してくれる病院も増えてきました。お互いに足りていないところを補いあって良い方に向かうといいなと思います。

始まりは戸惑うことが多く縁がないと思える漢方でしたが、慣れてくると自分の不調を思い出し照らし合わせることができるので、とても身近な勉強に出会うことができました。



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