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年齢は関係ない?

何を始めるにも年齢は関係ない。

と、巷ではよく聞きます。

人生、前向きに生きなければ、生きた方が人間社会では楽しいし、その意味ではこの言葉はポジティブな言葉だと思います。でも、実際は年齢は関係あるんじゃないかなと思うことは多々あります。

僕はピアノが上手くありません。職業柄、ピアノをMIDI録音することが良くあるんですが、基本的には演奏した内容を小説単位というよりも音符単位でMIDI修正します。ベロシティと呼ばれる音の強さに当たる部分も聴いて確認しながら行っていくため、非常に疲れます。仕方のない疲れです。

もっとピアノが上手に弾けたらなと、こういう時痛感します。特に鍵盤のタッチの部分で、子どもの頃から仕込まれている人と雲泥の差があるんじゃないかなと思います。タッチ、大事な表現部分ですよね。

僕も大人になってからピアノを散々練習してきたつもりです。ギロックの練習用の楽譜を買ったり、モーツァルトやバッハ、ラベルやドビュッシーの曲の譜面もネットで拾ってきてはこちらも小説単位で練習しました。歴15年くらいはあるんじゃないでしょうか。ほんと色々と手を出してきたんですが、でもやっぱり上手くなれない。自分のピアノは上手じゃないなと痛感します。ピアノ教室に習い始めて1年くらい経つ小学1年生の姪っ子にもあと1〜2年で、確実に抜かれるんじゃないかなと思います。大人になってからの吸収力は、やはり若い人には敵わないんでしょうか。

ただ、正直な話、毎日ピアノ弾いてるかというと、してないです。毎日練習していれば、子どもの吸収力が、なんて言い訳する間もなく上達していたかも知れません。

要は、好きかどうかってことな気もしますが、ギターを子どもの頃から弾いてきた感覚面から感じるのは、好き嫌いの要素を差し引いても、やはり子ども期の方が大人期よりも吸収力はあるんじゃないかなとどうしても思ってしまいます。

何を始めるにも年齢は関係ない。

僕はこの言葉、あまり好きじゃないんです。たまにそう声かけてくださる方もいて、その方の優しさには感謝しつつも、やはりまっすぐに受け止めることが未だ出来ないです。40歳が近付くにつれ、若い頃からやっとけばよかったと思うことが段々増えてきた気がします。若いうちに、もっとたくさんいいものに出会って、もっとたくさん面白い人間に出会って、もっとたくさんいい経験をして、そっちの方向により努力して歩み寄っていればよかった、そこを特に後悔しています。でも後悔してても仕方がない、そこは開き直って、今からやるしかないですね。「年齢は関係ない」って。

だから若い人には僕と同じような道は歩んで欲しくないな〜と思います。幸いというか、最近は若い人と仕事することもあるので、その時はあまり煩くならないように自分の思いを伝えたいなと思ったりもします。

今の自分があるのは自分の過去上にあるもののおかげかも知れませんが、でも、もっと高みを目指したいって気持ちは誰だってありますよね。僕だって、奥さんにアイランドキッチン付きの一軒家をプレゼントしたい。有言実行したいなー。しないとなー。

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