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vol.13 ミニマルに生きたい、マキシマリストな私。

「ミニマリストになりたい!」そう思って早半年。
結果は.......まだまだです。

Youtubeでミニマリストの方の部屋を見て「私も本当に好きなモノだけに囲まれた部屋を目指すぞ!」とモチベーションを上げて、いざ自分の部屋を片付けようとすると......モノだらけの現実が待ち構えていて、やる気スイッチが切れてしまいます。「やる気スイッチ」を入れた状態を保つ方法を知りたいです。(涙)

「ミニマリスト」や「ミニマリズム」という言葉を聞くと、モノを捨てる=断捨離というイメージがあるかもしれません。実は、モノを捨てることがミニマリズムではないんです!ミニマリズム(最小限主義)は、完璧な形を目指すために装飾を減らして、必要不可欠で強調したい要素を残すことなのだそうです。

…….これって「引き算メイク」のことなのでは?!

と、一時期メイク動画にハマっていた私は思ったのですが、どうなのでしょう?
ばっちりメイクをしないで強調させたいパーツを引き立てるようにメイクをする、「引き算メイク」。それによって、ケバくならず、垢抜けた印象に!でも、普段メイクをしない人にとってピンと来ませんよね。

例えば、ケータイのデザインはミニマリズムが垣間見えるかもしれません。ほとんどのガラケーの本体に、ストラップをつけるための穴が開いていました。スマートフォンが主流となってから、本体にストラップホールがなくなってきたかと思います。不要な要素を取った結果、見た目がスッキリしました。

「ミニマリズム」という考えは、1960年代から特にアメリカで盛り上がったムーブメントです。アートに留まらず、音楽、デザイン、建築の分野までこの概念が広まりましたが、それぞれ少しずつ意味合いが変わってきます。

アートにおける「ミニマリズム」もしくは「ミニマル・アート」は、形や色、素材の種類を最小限まで突き詰めて幾何学的に表現します。

2015年に「ミニマリスト」という単語が「2015ユーキャン新語・流行語大賞」で大賞を受賞したりと、ここ数年でミニマリストという言葉を聞くようになりましたが、ずっと前からある考えなのですね!(因みに、ミニマリストはミニマリズム(最小限主義)を行う「人」のことです。)

私が好きなミニマル・アートの一つに、ダン・フレヴィンの作品があります。

画像1

ダン・フレヴィン
《V・タトリンのための“モニュメント”》
1964-1965年
8本の白色直管蛍光灯
244 x 80 x 12 cm
Courtesy Fondation Louis Vuitton 
Photo credit: © Adagp, Paris 2017


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ダン・フレヴィン
《[3月2日のもう1つの「斜め線」(ドン・ジャッドへ)]》
1964年
直管蛍光灯(昼光色)
長さ 369.6cm
Courtesy Fondation Louis Vuitton
Photo credit: © Adagp, Paris 2017


画像3

ダン・フレヴィン
《無題》
1984年
赤色・青色直管蛍光灯
長さ 121.9 cm


若干、スターウォーズ感のあるような、ないような。(笑)
蛍光灯の組み合わせによって色んなものに見えます。

ダン・フレヴィンは、ミニマル・アートの先駆者の一人で「光」を用いた作品を発表しています。「光」を初めて使った《Icons》シリーズ(1961~1963年)は、無地のキャンバス地と電球を組み合わせ、それ以降は、上の写真のような蛍光灯のみで作品を作りました。

どれもシンプルな構造ですが、3点目の《無題》を見た時、一本の蛍光灯から青色と赤色の照明が見えることに驚きました。蛍光灯をつけると、部屋中が青色になり、赤色のひし形が壁に投影されます。壁の隅に設置するからこそ出来上がる作品ですね。

自分の部屋に置いたらどんな風に見えるのか、思わず想像してしまいました。いつかお気に入りの作品を自分の部屋に飾れたらいいな、そう思ったのですが、その前に作品が馴染む部屋作りから始めたいと思います。まずは、部屋を掃除するための「やる気スイッチ」を探さねばです。



参考文献:
artnet, 「Dan Flavin」,
<http://www.artnet.com/artists/dan-flavin/untitled-oNpQdH79FJNcZ4aaW_rDQw2>

美術手帖, 「ミニマリズム」, <https://bijutsutecho.com/artwiki/106>

Dia, 2017, 「Dan Flavin: icons」,
<https://www.diaart.org/exhibition/exhibitions-projects/dan-flavin-icons-exhibition>

ESPACE LOUIS VUITTON TOKYO, 2017, 「DAN FLAVIN FROM THE COLLECTION OF FOUNDATION LOUIS VUITTON」, <https://www.espacelouisvuittontokyo.com/ja/past/dan/detail>

コトバンク, 「ミニマリズム」, <https://kotobank.jp/word/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0-162629>

LIPS, 2020, 「引き算メイク』で濃い・ケバイからさよなら!抜け感あふれる大人のメイク方法」, <https://lipscosme.com/articles/4513#231018>

Phillips, 「Dan Flavin」, <https://www.phillips.com/detail/dan-flavin/NY010918/334>

SPICE, 2017, 「「光」で表現し続けたダン・フレイヴィンの個展がエスパス ルイ・ヴィトン東京にて開催」, <https://spice.eplus.jp/articles/103163>

TATE, 「Dan Flavin」, <https://www.tate.org.uk/art/artists/dan-flavin-1101>


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