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もし自分が今小学生だったら、絶対嫌味な奴だったと思う

「もし自分が今、小学生だったら?」

この問いをするきっかけは遡ること昨日の午後。僕は転職について調べていた。現在の職場にはかなりイライラさせられていて融通も利かないところだからだ。「1年目 転職」と調べても、新社会人1年目で元々資格も大してない奴には次の転職先が見つかるかも分からない、と解説するサイトばかり。こうなると、調べる気がすぐに失せた。新卒の就活をやっててそういう事情も薄々分かってはいたけれど、僕の希望的観測は相変わらず夢のまた夢である。
どんな流れでそうなったかは朧気だが、「投資で生きていくか…」と半分冗談で調べると、マネーの子猫ちゃんというYouTube動画を見つける。

あ、さらば森田さん!マネーの虎か!誰この外国人と若者!?(芸人好きな俺+昔のテレビ番組パロディ好きな俺+Z世代マーケターって何?!が発動した模様)の3つが俺の好奇心をかき立て、視聴することにした。
その時若い女性(名前忘れたまま)が、「Z世代ではZenlyっていう、位置情報共有アプリをみんな使ってるんですよ~」と言うシーンがある。左の外国人とさらば森田さんの2人はポカンとして話を聞くが、視聴する僕もポカンとした1人だった。ゼンリンならまだ分かるのだけれど。((株)ゼンリンとは一切関係ない)

見終わってから、Twitterを開く。「Zenlyって知ってる?位置情報共有アプリらしいが、俺知らなかった」と投稿すると、Z世代にあたるフォロワーが「使ったことありますよ!」と回答してくれた。「基本的には『ハチ公前集合ね!』って感じだけど、(コメントした方の住む)田舎は目印少ないんですよ。Googleマップもあんま開かないし、『スーパー集合ね』って言って、スーパーの中のどこにいるかはZenly使ってました」
なるほど…と分かったような分からないような。待ち合わせするなら、Googleマップで住所送って、来なければLINE電話で発信すれば事は済むのでは?わざわざ相手の位置を把握する必要あるのだろうか……とかく言う僕も20代前半である。

その後も話続けると、フォロワーは「調べてみたら、親と子供が繋がるために使ってたりとかありますね。どこにいるのかーみたいな感じ」と言う。『親と子供が繋がるため』?最初言ってる意味がわからなかった。親と子供(小学生を想定)が繋がる→親は子供の位置を把握する→こども携帯?それなら"こども携帯"持たせるだろw

俺の中のこども携帯のイメージはこれだった。あと防犯ブザーに位置情報共有できるヤツとかもあったような…ぐらいの記憶だった

…いやなんかおかしい。今やどの年齢層もスマホが主流ということを完全に忘れていた。そうか、僕のイメージする子供は2000年代で止まっていたんだ。「今は子供がiPhone14持ってますからね~」とフォロワーから返された時に、高層ビルが大地震で崩れるようなショックを受けた。高校生の時にやっとスマホを持つ事が許された僕の経験則では通用しない時代だった。

ここで、私の学生時代の携帯電話事情を回顧してみる。
2000年代後半、先程当初イメージしたガラケーのこども携帯を持っていた同級生が何人かいた。けどそれはごく少数。DSやPSP以外、そんなハイテク機器を持ってないことが当たり前。それでも携帯持ってる同級生ってカッコよくて羨ましいけど、電話する必要性感じない気持ちが勝った。
2010年代前半の中学生の頃、スマホを持つ人もいくらか見かける。それでも私含めガラケー民もいくらか。授業で使うこともなし、不便さは感じない。友達のスマホですぐ物を調べるところを見てなんとなく指を咥えて見てたくらい。
2010年代後半、高校生の僕はようやくスマホを所持できるようになる。最初はあんまり使わなかったが、周りの友達から音楽ダウンロードアプリ(違法です🆖)があるという情報を聞いて、音楽を沢山聴き始めたのを皮切りに、遊戯王デュエルリンクス、ポケモンGOなどのスマホゲーでどっぷり浸かる。と、同時に成績もガタ落ち。LINEで友達とアホみたいにメッセージした記憶も懐かしい。
2020年以降は、もう一言で、スマホ依存症レベル。
こう思うと、調子乗ってよくない使い方してるのかも。反省…。

おっと、いつものごとく前置きが長くなってしまった。ここから本題へ。

「もし、自分が小学生だったら?」

この問いは先程までの携帯電話事情を回想し、膨らませたことで生まれた疑問である。
そこで、一旦私という人間を紐解いていく。けれど全てやると一生終わらないと思うので、ここでは"インターネット事情に疎く、テレビ好きの面がある私"という切り口で本題を考えていきたい。

今までテレビに20年以上育てられた男だと自他ともに認められている。つまり、テレビに力を入れすぎて、ネットでよく扱われるネタに詳しくない。もっと言うと、テレビが与えてくれたものを、ずっと大切にして生きてきた。娯楽として楽しむだけでなく、知識、雑学、話し方、ルール、世間一般の常識、世界の文化、笑いどころ、チームでの言動、感情移入などを学習した教材にもなった。そして、コンプライアンス云々が叫ばれるようになる前と後の制作のテイストが変わったのもギリギリ知っている世代のひとり。

もし、この過程を踏まずに小学生になったら、多分テレビに目を向けることはなかっただろう。そもそもテレビは若者向け、いや子供向けの番組までもめっきり減った。となると、テレビよりお手軽で沢山載ってるYouTubeで繰り返し観て笑い、成長するとコラ画像を作ってウケを狙い、アニメに浸りまくって、下ネタ呟いてフォロワー増やして……下手したらリアルでは近寄り難いネトウヨになっていたのかもしれない。
また、SNSが発展したおかげで、流行が1年間で2転3転、もしかしたら10転くらいしている印象がある。世間の消費スピードがスマホ以前より急激に早まってると思う。サウナやキャンプのブームは長く続いてたとしても、大抵のことが数ヶ月、下手したら数週間経っただけで「えっそれ昔じゃない?」と扱われることもあるそうだ。となると、私はミーハーのまま、中身の詰まってない野郎だった可能性も大いにある。やっていくとデメリットしか見えてこないな(笑)

結論は出た一方で、じゃあ今の自分は恵まれているのか。単刀直入言うと、恵まれているはず、たぶん。
その理由を全て書き連ねるのは難しいが、きっとそのタイミングでないと生きていけなかった。スマホの到来、震災の体験、有名人の死去、テレビ視聴の減退……どれも成長していく段階のうち、その過程でないといけなかった理由が恐らくあるのではないかと考えている。科学では解明できない何か、雲の上にいるとされる神様が「その時期にお前は誕生し、地球で誰かの役に立ちなさい」という使命を背負って降り立った可能性が………はて、なぜ壮大なスケールで描いてるんだ???

もう果てしなく続く話はやめにして、冷蔵庫にあるプリンでも食べようと思う。それはたとえ僕が小学生であっても、変わらない行動であるのは確か。

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