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猫の日や沈む身体(からだ)五月晴れ

また「猫の日」だった。『白鯨』の返却期限だったので、それを読んでからと思ったのだが「地獄絵」を見て時間を無駄にしていた。『白鯨』もリヴァイアサンという海の悪魔の話だから「地獄変」と言えば言えるのかもしれない。そういえば、林佳評論集『船長の行方』を読んでいたら高柳重信の俳句も『白鯨』っぽいなと感じた。

船焼き捨てし
船長は

泳ぐかな  高柳重信

一行空けに意味があるらしい。そこに『白鯨』を感じてしまったのだ。過剰な読みだが。地獄絵図を見ていて火炎地獄を想像したのかもしれない。高柳重彦はマスターしたい俳人だった。

地獄絵の本は感想を書いた。

あと猫の日にしたので「シン・短歌レッスン」も。今日はその成果が出るといいが。まず今日の一句から。

猫の
日や
沈む身体

浮かぶこころ  宿仮

高柳風行分け俳句。短歌は啄木風

猫の日
箱庭で遊ぶ
五月晴れ
こころは浮かぶ
もう水死体

あと地獄絵図を見ながらショスタコを聞いていた。

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