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自分勝手な政治学

『学きほびのん 自分ごとの政治学』中島岳志(NHK出版)

もっとも分かりやすい、著者初「政治」の入門書!
学校で教わって以来、学ぶ機会がない「政治」。大人でさえ、意外とその成り立ちや仕組みをほとんんど知らない。しかし、分かり合えない他者と対話し、互いの意見を認め合いながら合意形成をしていく政治という行為は、実は私たちも日常でおこなっている。本書では、難解だと決めつけがちで縁遠く感じる「政治」の歴史・概念・仕組みが2時間で理解できる。政治の基本概念は、どのように私たちの生活に直結しているのか。自分なりに政治の「よしあし」を見極めるポイントはどこにあるのか。「右派と左派」「民主主義」から「税金と政策」まで。思わず子供にも教えたくなる、政治と自分の「つながり」を再発見するための教養講義。

中島岳志のいう「保守」というのがやっと理解出来た。フランス革命を否定的に捉えたエドマンド・バーク行き過ぎた民主主義は、破壊するだけだというような。それで生者のための民主主義では多数決によって決定されるので、多数決によって決定されない立憲という立場。死者たちの民主主義というか、憲法が死者たちによって形作られたので、それをないがしろにしてはいけない。そこに歴史の知恵があり、それが伝統となっているという。保守はリベラルに通じる。死者をないがしろにする今の政治は父権的な「パターナル」だという。

「保守」という言葉がすでに自民党の中で共通認識されてしまったので「保守」というとやっぱ与党だ。いくら「パターナル」とか専門用語を使っても。立憲民主党の立場なんだろうが、彼らも生ぬるいと思ってしまう。それは「政治」というものが二つの違った者を歩み寄らせることだから、自民党が保守本流となっている状況で立憲民主党が歩み寄ることは、結局は彼らに利用されてしまうのだと思う。そんな政治不信が起こっているのはな何故か?日常生活の不満を拾い上げていないから、それは美意識ではないんだよな。令和新選組が出てきたことの意味を考える。
2021/06/03


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