記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

またもやチョウ・ドンユィ泣かされる

『僕らの先にある道(后来的我们)』(中国/2018)監督劉若英 出演ジン・ボーラン/チョウ・ドンユィ

中国の劇場未公開映画。なんでこれが劇場未公開なんだ。ヒットしそうなのに。主演が『ソウルメイト』『少年の君』のチョウ・ドンユィ。彼女は演技力ある。広末みたいな顔だけど演技力は薬師丸ひろ子。日本でも人気上昇中。

それほど過激な映画ではないけど(『ソウルメイト』とか『少年の君』に比べると)、変わりゆく中国を見られる。2018年作だから、もうバブル期になっている中国が、10年前の貧しい田舎の人々と比較した映画。北京で成功したい若者と女の子の話。恋愛青春映画の王道を行く感じで男の成功の影で女が去っていく。ただ男がゲーム作家でそのゲームの中ではハッピーエンドなのが新しい。それとラストの父親からの手紙が号泣ものだ(ネタバレだけど)。

中国の2007年は、まだそんなに成功体験もなかったのかもしれない。2018年になるとバブルという感じだった。日本も70年代から80年代のバブル時代を体験しているから、その格差がよくわかる。今の日本は過去に逆戻りしている感じだし、田舎の中国という感じを受けてしまう。

過去映像がカラーで未来(現在)がモノクロのスタイリッシュな映像。これは普通は逆だけど、あえてカラーでごちゃごちゃ色を見せることで、未来の色がなく整理されたようなスタイリッシュなモノクロ映像を見せる。これもジム・ジャームッシュとかの映像美を研究しているような構図的な余計なものを排除した感じだった。今の中国の厳しさのような感じか。

カラーの昔は色が溢れているように感情も情緒も溢れている。その中で男女間の恋愛物語。よくある話だが、ヒロインのチョウ・ドンユィの可愛さに持っていかれる。男の方もいいのかな。

面白いのは、中国の男たちが日本のAVで育ったということだ。日本のアニメだけじゃないんだ、AVも影響を与えていたんだ。そういえば蒼井そらは中国ではアイドルだった。そのへんの事情を知れたのも面白い。海賊版で取締りを受けたりするのだが。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?