レペゼンの話 1(クラブチームとブランディングとCSRと人間賛歌について)


上記はサッカークラブブランド論を記されており、スポーツクラブチーム運営に対してのブランド概論を実際に監督を志していられる方から語られることなど、非常に意欲的な記事だと感じています。
その上で、ブランディング概念の議論を広げるのに適している内容と思いました。

記事内のブランディングのトリニティ(三位一体)要素を以下のように設定されています。
  [視覚]
  ⇅ ⇅
[哲学]⇆[機能]
天に視覚、左右のマトリクスに哲学と機能を置く事で「視覚」ありきとするブランディングに対しての概念設計として論を展開しているのが興味深かったです。

https://www.amazon.co.jp/dp/4334039960/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_dtoxCbV4FVTQG
このトリニティは、こちらの本では以下のように設定しています。
 [美意識]
  ⇅ ⇅
[経験]⇆[論理]
*トリニティの概念について、デザイナーの先輩から教わりました。
キリスト教の論理の中で、一番好きで完成されている論理と個人的には思っています。

トリニティは要素としてとてもコンパクトで、相互の要素の作用がミニマルに働きかけ合う最適化された概念と思っています。
三次元では物体を支えるには3つの支点が必要最低要素とおもいますので概念としての理解もすっと頭に入ってきやすい易しいものだとも。


クラビチーム運営の話について、個人的に思うところでは元日本代表監督の岡田武史さんのサッカークラブ運営のビジネスモデルと経営理念を拝見し、とても素晴らしいと感銘を覚えました、
現在、岡田さんはFC今治のオーナー社長としてクラブチームの運営をされております。


かいつまんで述べると、

・クラブチームを中心としたまちづくり

・ホームチームがある街としての文化醸造と地域に愛着を持たせ住民の生活を豊かにする

・将来的に、その先の舞台(J1、W杯など)での大きな夢を共有する

・大きな夢の実現を選手が果たすことで、地域の人たちのレプリゼンテーション(いわゆるレペゼン=代表性)として地域の中に文化と自信が根付く

・上記から、夢のバトンが次の世代に受け継がれる

など、サッカーチームが果たすべき社会的責任をミッションに据えて活動されており、とても素晴らしいなぁと感じています。
クラブ運営のブランディング事例として、一番明確に実践されておりそれらのPR活動も余念がなく、岡田さんの成熟した手腕を感じます。

また、世界レベルのプロスポーツ選手になるとさらに先のレベルの話があると伺ったことがあります。
とあるアスリートがスポンサー契約を行う際、A社、B社、C社の3社が名乗りをあげましたがC社が最も契約金額が低かったにもかかわらず契約を提携することができたそうです。
C社の契約条件に、選手の国にC社の工場をつくり、産業を生み出すことが盛り込まれていたためとか。

プロスポーツ選手の可能性は、トップアスリートとして国民をプレーで勇気付けることはもちろん、国に雇用と経済を発展させるための事業を誘致できる、文字通りの英雄としての可能性があるのだと気づきがありました。
これは選手一人一人のブランディング、という考え方になるのかもしれません。あるいは、ノブレスオブリージュのような。
有名アスリートが自然災害などに対しての募金呼びかけをSNS上で行うこともそれに当たるかと。

記事内にあるナイジェリア代表なども、ユニフォーム刷新とイメージ戦略の裏側には国を代表する英雄として彼らを世界と国内に見せる意図と、その裏側には国威掲揚、ひいては何十年先を見据えた国の発展のため=より幸せになるための意思とビジョンを備えたブランディングの戦略があると想像しています。
選手としての活躍を終えた後、第二の人生の選択肢を豊かにするため、英雄としてのブランディングを行う。ひいては選手の幸せだけでなく、彼らの行う活動が経済と人の意思を動かし、より大きな幸せを生み出すための設計があるのではないかなぁーとまで想像してみました。
個人的にはファッションは一個人のブランディング=キャラクターメイキングのために最も有用な手段と考えています。
それ以外に、ファッションの役割として好きの表明を行う機能を持っており、個人の好きを表明することは同族を集める効果がありコミュニティを形成することに最大限に効果を発揮するものと思います。
ナイジェリア代表のユニフォームコレクションは、ファッションとしての好きを入り口に全世界で商品展開することでサッカーを通じてナイジェリアに対しての認知促進を果たし、好きを表明しコミュニティが各地で生まれると全世界に潜在的なナイジェリアサポーターを生み出せるのではないかしら。
ひいては認知効果によってナイジェリアの製品や何かの折の旅行先、業務の提携先に選ばれる理由にも将来的に繋がってくる可能性もあるのではないかと想像していました。

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