ハタチノコロ はじめてのヨーロッパ(11) 難解なローマの市バスで疲労困憊・・・

3/7 今日はアッシジを訪れた。雨がパラパラと降っているが、果たして天気は良くなってくれるのか?連日連夜のパーティーで私はかなりの睡眠不足に陥っていた。バスの中ではやはり眠い。しばらく単調な景色が続くので仮眠zzz・・・どのくらい眠ったのか「Tommy、アッシジに着いたよ!」とベリンダに起こされた。ベリンダはいつも私が美しい景色を見逃さないように、とても良いタイミングで起こしてくれるので心強い。アッシジは多くの城壁で囲まれた要塞のような都市だった。古くてぶっ壊れそうな煉瓦作りの砦だが、丘の上にあるのでそこから見渡す景色は最高。周りは何もないけど、この雨という天候が何となく空気を曇らせているためか、映画のワンシーンに使われてもいいような雰囲気だった。遠くは霞んで見えたけどそれもまたよし。お昼は今朝作ったモッツアレラサンドイッチ。カフェのようなところに入って食べた。イタリア人のことだからまた席料5000リラ!とか言ってくるのかと思ったけど、ラヒシがココアか何かを頼んでいたから大丈夫だった。パットとレックがドイツでソーセージを買ってきていたらしく、それをロンドンで手に入れたホットスパイシーソースにつけて食べていたのを少しもらった。このホットスパイシーソースが絶品!モッツアレラだけだと少し味が薄いと思っていたのでちょうどよかった。しかし、さすがタイ人。辛さがまだ足りないらしく、いつでもマイ胡椒とかマイ唐辛子を持ち歩いているw 雨はまだしとしと降っている。食べ終わったら上まで上ってみようと思う。ラヒシが家にちょっと電話すると言っていたので少し待っていたが、このラヒシのちょっとは結構長い。小一時間しかない休憩時間を無駄にしないためにも、私は1人で行ってみることにした。丘の上には教会があった。他に何といって特徴的なものはなかったが、この古めかしい煉瓦作りの細い路地や階段がとてもいい。これこそ私の見たかったイタリアの姿の1つである。古き良きイタリア。ローマもとても楽しみだ。途中でパットとレックに出くわし、せっかくなので一緒に教会を見たり、写真を撮ったりした。でもこの2人の嫌な面をまた発見。教会の中は「No flash!」なのにパットはそれを無視してさっとフラッシュを焚いて逃げたのだ。多くの人がやっていることだろうけど、私は何だかとても腹が立った。アッシジは今ところどころ改装中のところが多く、写真に工事中の部分が入ってしまうのが悲しかった。でも自分で行ったんだという証拠にもなる気がしてそれもまた良しかな?出発の時間が近づいてきた。ここでも2枚のポストカードをゲット。それに聖母マリアのペンダントのパーツを買った。ベリンダがいつも持っているガーディアンエンジェルはその名の通りかわいい天使ちゃん。「その天使、ベリンダみたいだよ?」と言うとすごく嬉しそうだった。「私のガードはこれだよ!」と日本の成田山のお守りを見せた。母がくれたと言うと珍しそうに見ていたのを思い出す。マリア様も私のガードにしようと思う。

アッシジを出発してローマに向かう。また少し仮眠zzz・・・と、知らないうちにもうローマに着いていた。16:00を過ぎていて、私が目覚めた頃にはもうホテルから近かった。ホテルはだいぶ市街地から離れており、バスに乗らないと行けないらしい。今日泊まるのはHotel dei Massimi。入口にはいろんな国の国旗が立っている。部屋はエメラルドグリーンに赤・青・黄の四角い模様がついた壁紙で、ベッド、枕カバーも同じ色で統一されている。ベリンダはこの部屋がとても気に入ったようで「So lovely!」と言っていた。私もかわいい部屋だな~と思った。さてこれから"永遠の首都ローマ"の散策が始まる。今日はベリンダとケリン&カース、私の4人で行くことになった。ホテルから少し下った所にあるバス停に乗らなければならないが、切符はタバコ屋で売っているらしい。でも今日は日曜でタバコ屋が休み。さっきパットたちが出かけるときにホテルのロビーで切符を買っていたような気がするのでそれをカースに言ったら、「そんなはずないわ」と言われてしまった。「でも私見たの!」と言ってもホテルに戻って買えるか確かめようとしない。なんか私があまり英語が話せないから子ども扱いしてる?すごくムカムカする。全く取り合ってくれないんだもん。知らないよ?後で買えるって分かったって遅いんだから!切符はさんざん歩いた挙句、バーで買うことができた。でもローマのバスは何でこんなに乗るのが面倒なの?バス停にある券売機も壊れているし(怒)この切符を買うまでにも一苦労。バス停にいた女性はイタリア語と少しの英語しか話せず、少しスペイン語ができるケリンがスペイン語を交えて切符を買える場所をかろうじて聞けたという感じ。もしケリンがスペイン語を話せなかったら、私たちも足止めを食らっていたね。念のため英語の話せるイタリア人にも正しいバス停を聞いたりもして疲れた・・。

やっとバスに乗れたけどもうずいぶん暗い。まずパンテオンを探した。ライトアップされた大きな柱があるけど、これ??そして次はトレヴィの泉へ。やはりここは日本人がめちゃくちゃ多い!外国人だらけのツアーに入ってよかった。あ、やべっ!!肩越しにコインを投げると願いが叶うというのを忘れて、前向いてお賽銭風に投げちゃったよw 不幸にならなければいいがww ベリンダに水に手を浸けているところを撮ってもらった。そろそろおなかがすいてきた。でも時間がないので次の目標を目指して歩く歩く!次なる目標はコロッセオ。夜だから中には入れないが、やっぱりイタリアに来たからには行かないと。コロッセオに向かう途中でも何かしらの遺跡がいっぱい目に付いた。ケリンが「この広場で昔女の人が身分の高い男の人の体を洗っていたんだよ!」とちょっと教えてくれた。うーん、それはカラカラ浴場のことなのかしら?そこかしこに半壊の柱や建物がある。どれ1つとして完全な姿で残っているものは見当たらない。歴史の重みが感じられる。コロッセオまで歩いて周りをぐるっと一周する。少し改築部分もあって残念。今ちょうど修復に相応しい時期か何かなのかな?イタリアの国で決まっている?いやヨーロッパ全土?暗くて何も見えないけど、ベリンダとコロッセオの高い壁と自分の身長を対比させたような写真を一緒に撮った。ローマは不思議な街で、車がビュンビュン走っている大通り沿いに古い柱や建物が並んでいる。古代史マニアにはたまらなく面白いのだろうけど、私はあまりローマが気に入らなかった。ちきしょー、もっと古代史を勉強してくるんだった!なんせ私は世界史赤点女。このままだとプラダとグッチに大量の日本人が並んでいるローマという印象の方が強いまま終わってしまう。勉強不足が恥ずかしい・・。と思っていたら、目の前をCOSMOSのツアーバスが通る。あれ?うちのツアーの人々じゃない?あ、今夜はRoman Hill&Dinnerというオプショナルツアーに行ったのかな?何か美味しいもの食べてきたのかなあ?私たちは夕飯抜きだというのにw またパンテオンの近くに戻ってきた。もう21時を回っている。どこからともなく美しい歌声がかすかに聞こえる。どこだろう?何だか教会らしき建物を発見。中に入ってみると聖歌隊が賛美歌を歌っている。おお、なんと美しい!体に響き渡り、思わず鳥肌が!ローマで初めて得た感動の一瞬だった。

そろそろ疲れたしホテルに戻ろうか。バスに乗るが、そこでまた一騒動。チケットを買えるタバコ屋がもう閉まっている!今日はもう終わったと店員が言う。終わったと言われても困る!仕方ないのでバスターミナルの自販機で買おうと思ったら、自販機は大きな札が使えない。そこでない脳みそを絞り切って考えた。どーしよー。あ!そこに日本人の3人組がいるではないか。「日本人の方ですか?」「はい。」「5000リラを1000リラ5枚に両替してもらえませんか?自販機で使えないので困ってしまって・・」半ば思考回路が英語になりかけていたところで日本語を使うのはとても嫌だったけど、こうなったら仕方ない。ベリンダやケリン&カースは不思議そうに私たち日本人同士のの会話に耳を傾けている。彼女たちは快く「いいですよー!」と言って、財布から1000リラ5枚を出して交換してくれた!よかった・・。すると今度は彼女たちが私に「どこに泊まってるんですか?」と聞いてきた。地図上でここらへんと指して教えるとがっくり肩を落とし、「ぜんぜん方向違うね・・」と言った。彼女たちもどのバスに乗ってどう帰ったらいいか分からないらしかった。正直彼女たちのホテルにどうやって行けばいいかなんて、私にもわからない。でも両替をしてくれた神様のような人たちに何かしてあげたい!明日はバチカンに行ったりバスで市内観光をする予定なので、この地図をあげてもいいや、ホテルのフロントでまたもらえるし!と思い、「じゃあ、この地図あげます、使って!」と言うと、「いいんですか!?ありがとうございます!!」と言われた。いやいや、こちらこそありがとうだよ・・ホントにいい人たちだった。ちゃんとホテルまで戻れたかなあ?無事切符を買ってバスに乗る。ホテルまでは結構な道のり。しかも夜なので、周りの景色で降りる場所を判断するのは難しい。注意して見ておかねば・・。ホテルの近くのバス停で降りたが、みんな道を覚えていない。もしかしてオージーって地図に弱いの?と思うくらい方向感覚が合っている人は誰一人いないw 私もかなり疲れていたので、道を思い出そうとも地図で調べようともしなかった。私が途中無口になっていくのをベリンダは覚ったらしく、「You’re OK?」と何度も聞いてくれた。実際周りが全員オージーだと分からない話も多く、話のテンポがずれるので結構疲れる。夕食抜きと歩き疲れのダブルパンチと、さらに旅半ばにして疲労が蓄積してきたせいもあるかもしれない。ベリンダ、ありがとう。ごめんね・・。その辺を歩いていた人にホテルの場所を聞き、無事に戻ることはできた。もう23時を過ぎている。何も食べていないので、ホテルのレストランかバーで何か買おうと思ったけどあまりいいものがなく、ビールだけ買って部屋に戻った。ベリンダも飲むかな?と思って2本買ったけどもう寝ちゃってるw 結局私1人で1本半くらい飲んでそのまま眠ったzzz

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