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ニッポンだいすき。🇯🇵🇻🇳【Vol.1】

株式会社あぷりでは、数年前より外国籍(=ベトナム)人材の積極活用を行っており、CC部でもフォンちゃん(phuong)がいます。
ベトナムから来た二十代の女の子が、ニッポンで生活する等身大の様子をお伝えしたいと思います。

Xin chào!Nhật Bản

Xin chào! 私はベトナムから来た、フォンと言います。今は株式会社あぷりの小規模多機能ホームで介護の仕事をしています。

私が日本に来たのはコロナ禍前の2019年の春。もう3年半ぐらいが経ちます。早いね!

来日して驚いたこと。

ベトナムにいた時から『クレヨンしんちゃん』、『ちびまる子ちゃん』、『ドラえもん』、『火垂るの墓』、『千と千尋の神隠し』と言った、日本のアニメで見ていたので、「日本のイメージ」がありました。

  • 道がキレイ

  • 食べものが美味しそう

  • 時間が厳しい(日本では仕事の15分くらい前に来るけれど、ベトナムでは一時間後に来る)

  • 電車(日本に来て初めて見た!)

そんな印象を持って、来日したのですがびっくりした(笑)。なにがって、「時間」です。仕事も学校も始まる時間が大体9時くらい。でも、ベトナムは7時くらいから。ベトナムはみんな昼寝をするから昼休憩は2時間くらい取ります。

それと電車! すごぉぉい! 電車は日本で初めて乗りました! ベトナムにもバスはあるけれど、本数も少ないし、停留所で手を振らないと停まってくれない……。
初めて乗った電車はJR大和路線。学校へ行くためにJR志紀駅から天王寺駅まで行きました。
きっぷの買い方、料金はどこを見たら良いのか、あと乗り方。何色の電車に乗ったらいいのか、どっちのホームに行ったらいいのか、降りるときはどっちから降りるかとか……乗り換えもあったり…でも、楽しかった!
初めて乗ったとき、席が空いていたのでそこに座ったんですが引率された施設長に『そこはダメだよ』って言われ、『なんでなんで?』と思って理由を聞くと……優先座席でした(笑)。
あと、自分たちだけで学校に行った時、出口を間違えて、『この前と景色が違う!』と駅の周りを一周ぐるぐる回ってしまいました(笑)

人生初の電車はJR大和路線

来日前と来日後の「日本のイメージ」はちょっと違った……大阪の道にはゴミがある!(笑)タバコの吸殻も落ちている(笑)。
これまで行ったところで素敵だなと思ったのが京都です。初めて行ったときから『いいな』って感じました。町並みも景色もキレイだし、静か。特に祇園、鴨川沿いは素敵だなって思います。

京都・祇園も素敵な光景

あと、想像どおりだったのは……ご飯が美味しい!
特に生のお魚、『お刺身』は日本に来て初めて食べました。
ベトナムでは「魚=臭い」。初めてお刺身を見た時、(えぇ~生で食べるの?)と思っていたので、ちょっとだけ、ほんとちょっとだけ食べたんですが……新鮮なお魚ってこんなに美味しい! って思いました。そう、醤油とワサビもつけて。ワサビ? 大丈夫。ベトナムの料理は基本的に辛いので、全然いけます。今は週一回、食べています。
一緒に働くベトナムの仲間の中には、お刺身が苦手という人がいますけど、私は好きになりました。
茶碗蒸しも好きです! お寿司と一緒に食べています(笑)。
でも、苦手なものもあります。元々、ナスがあまり好きじゃない……で、日本にもナスがいた! ちょっと食べないですね、ナスは。

生のお魚・お刺身も、醤油とわさびをつけて。

日本で苦労したこと

日本に来て苦労したことは「言葉」。
日本語もそうだし、大阪弁もそう……言葉は分かっているけれど、発音がおかしいので伝わりにくいこともありますね。
「や・ゆ・よ」が言いづらいので、例えば、住んでいる場所の「八尾市」がなかなか言いづらいし、相手の人にとっては聞き取りにくいらしいです。

もちろん、意味が分からない言葉は今でも多い……日本に来たての頃、学校の先生に『日本になれましたか?』と聞かれました。
え? 日本になる? え? 日本に変身するの? どういうことだろう? …あとで知ったのですが、日本に「慣れる」だったんですね。
あとは大阪弁。
「俺のツレ」…ツエ(杖)?
「わからん」…わからん? え? 「わからん」が「わからん」。
「あかん」…? 調べても出てこない……

日本に来てまだ3年半、もう3年半。
まだまだ日本のことは分からないことだらけ。これからもっと知っていこうと思います。


広報部D・白川です。
フォンちゃんは日本語能力試験でN2レベル(日常的場面で使つかわれる日本語の理解に加わえ、より幅広い場面で使つかわれる日本語をある程度理解することができるレベル)を有しており、通常のやり取りはできますが、この連載ではフォンちゃんが話した言葉を私が書き起こし、編集しております。

日本語だけでも難しいのに、大阪弁、さらに“お上品な”河内の言葉というさまざまな要素が相まって、フォンちゃんだけではなく他のベトナム人スタッフも当初は「言葉」に苦労したようです。
そもそも大阪弁は日本語のテキストに載っていませんからね。

取材中も「言葉にできない言葉」を一生懸命ノートに書き留めて伝えようとしてくれます。

ご利用者様は笑顔で「おおきに!」とは言われるものの、彼女たちには日本語のテキストに載っていない言葉が、とてつもないスピードで交わされているので「はてなマーク」ばかりだったと言います。
でも、最近では、みんな、日本人スタッフと冗談も言えるような会話レベルです! なので、ベトナム人スタッフのみんなはどの施設でも愛される存在として、また貴重な戦力として見られています。

個人的に、すごいなと思います。
もし自分が彼女たちと同じ立場だったら……とてつもない努力が必要でしょう。でも彼女たちはそれをやってのけ、今に至ります(拍手)

フォンちゃんだけではなく、あぷりで働くベトナム人スタッフ、あるいは今後、入社を予定しているインドネシアのスタッフもこの連載では紹介したいと思っておりますので、「あぷりのグローバル広報」に乞うご期待!

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