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イングリッシュ性格と日本語性格

グローバル子供の記事を読んでいただき、たくさんのコメントや意見などをしていただきありがとうございます。最近テレビ番組などでも帰国子女の苦悩に関する番組が放送されているのを見るがなかなかこのように踏み入った話は見ない。

以前の記事を通じて読者様の中にあるもやっとしたものが少し解消なり新しい考えに繋がったことを願う。

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さて本記事の主題は帰国子女というよりも多言語を話す者も一度はぶつかったのではないかと思う”言語別の性格”について。よく言語を学ぶならなるべく現地に溶け込み日本人から隔離された生活を送った方が絶対に良いと言われるがもちろん話す機会を増やせば上達するのであるが私はその言語を話す性格が確立されていく、ということがもっとも大きな理由であると考える。


現在私は韓国の延世大学に留学中なのであるが留学生寮に住んでいることもあり話す言語はほとんど英語。自身は十年ほどの海外経験があるにせよ五年のブランクは大きく毎日英語を話すことに少しばかり疲れてしまった留学3日目である。

この”疲れ”の原因を追求してみたときにおそらく言語的に英語を話すという行為は問題ない(ネイティブレベルであるため)なのであるが英語を話す際に日本語とニュアンスであったり話し口調、声のトーンがガラッと変わっているために精神的に負荷が大きくなっているのではないかと思う。

私はよく友達から英語を話しているときはもっと知的で早口になると言われる。(日本語を話している私は知的でないのかとつっこみたいが)自分自身でそのようにしているつもりはないのであるがおそらくただ思っていることが私の性格というフィルターにかけられずストレートに伝達されているからである考える。

イングリッシュ性格の私、日本語性格の私

言語も性格と同じように環境や周りの人、価値観によって無色透明な液体に色付けがされ話し方、トーンや声の大きさに関わっている。

私自身日本語を話す時も例えば慶應大学でのゼミでの私とバイト先であった原宿のカフェでの私の性格は軸は一緒なのであるが少し異なっていた。つまり場所によって性格や話方、声のトーンが違うのであるがそれも周りの人や環境が違うからであると思う。異国で話すということはこの環境という影響要因に加え、言語というものも影響してくる。

言語的に分析したときに、日本語は間接的な表現が好まれ言語であり言葉と言葉の間におく間によってニュアンスを変えるなど至難のテクニックが日常会話でも要求される。これは日本的な美徳として相手の考えを常に読み取りながら会話を進めることで常に相手の意見も尊重し会話を進めているからではないだろうか。逆に英語でもっとも重要とされるのが自分の意見を相手にクリアに伝えること。だからこそ直接的に、ストレートに表現することが好まれる。
つまり私はただただこの英語的なストレートに表現する、ということをしている状態であり私自身の性格や気持ちなどを言語に反映できていない状態なのである。だからこそ何かこの部分が伝えきれない!など行った現在の私が陥ってる英語疲れに繋がっているのではないだろうか。

留学生の中に日本語を流暢に話している上に本当に日本的な雰囲気を漂わせている友達もいる。俗にいう日本人より日本人っぽい留学生である。おそらく言い回しや声の抑揚などに不自然さがなく、気品のある話し口調であるためまさに理想とされる日本人像が美しく反映されている話し方であるということも理由の一つとしてあげられると思う。

現在の英語を話す私は”ただ英語を話す私”であり、色付けがあまりされていない(五年のブランクで消えてしまった)状態である。だからこそ十分に自分の考えや意見を伝えきれずモヤモヤしてしまっている。だからまた新しくこれから私が韓国留学生活で今近くにいる留学生や価値観の中で構築されていく英語を話す私は全く新しいこれから作られていく私の性格なのである。だからなんか英語話している00ちゃんていつもと違うね!や英語話している時の方がかっこいいよ〜などと言われても私にはどうしようもできないことであり、性格に起因することから異なるのは当然である。


新しい言語を習得しようとしている君へ

つまりもしこれから新しい場所に留学して新しい言語を学ぶという人がいるのであればとにかくその言語を話す環境に身を置くことによってもちろん言語的にも上達するのであるが、その環境下での新しい性格の作り出されるスピードが早くなるためより馴染みやすくなり、言語の習得もしやすい環境になっていくと思う。

就活でいう自己分析ではないのであるが今一度自分が今その言語を話している空間がどのような場所なのか客観的に見てみた後に、そこでどのようなキャラクターで過ごしていくのが一番居心地がいいのかと、その言語の性格を確立することから言語を学ぶという切り口ももしかしたらあなたにとっては有効なのかもしれない。





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