渇き

助けて欲しいと思う。
誰でもいいから助けて欲しいと思う。
でも、一体何から助けて欲しいのかが分からない。
辛い仕事から?人間関係から?見通しの立たない人生から?
多分、全部から。
全部から逃げたいと思っている。
誰かに頼ってしまいたい。縋り付いて泣きたい時がある。
でも、誰を信用して頼ればいい?

「他人は信用できない」と20年以上も両親から言われていた。
最も信頼できない両親からだ。
私は頼られてばかりで誰かを頼った事が少ない。
もう頼られるのは疲れた。
頼りたい。でも、誰を?
誰を信頼すればいい?誰に助けを求めればいい?


疲れた。ただ、眠りたい。


愛されたかったという気持ちがある。未だにある。
辛い時は慰めて欲しかったし、苦しい時は寄り添って欲しかった。
愛されたかった。辛い時に寄り処になる記憶が欲しかった。
しかし、それはない。私には、ない。

家を出る事に決まった途端、父母の執着が酷くなった。
頼むからもう自由にしてほしい。
もう、私に構わないでほしい。
もう、私の人生に関わらないでほしい。
20年以上サンドバッグになってやったのだから、放って置いてほしい。
お願いだから、もうそろそろ大人になってほしい。
という気持ちしかない。


自分の事しか考えていない親を見て、
「私に親など居たのだろうか?」
と悲しい気持ちになった。


誰も私を見ない。
「私を見てくれ」「私を受け入れてくれ」という人間は多いが、
「貴方を見たい」「貴方を知りたい」という人間は少ない。
私は後者になりたかった。
本当は前者で居たかったが、前者は溢れて崩れる程で、互いに受け入れられたくて傷つけあう人々で一杯であり、そこには居たくなかった。
後者になっても、前者の人間に喰われるばかりであった。


誰も私を見ない。知ろうともしない。
もう、全てがどうでもいい。
静かに眠りたい。
今日はそういう気分の日だ。


コーヒー豆を買いたいです。