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音楽教室の未来 1

音楽教室の悲鳴
音楽の講師をやって18年になります。特殊な科で、他の科目とは比較することができません。(DTM科です)
比較できない故に、第三者の目で見る事ができ、多くの問題を抱えている実情を知ることができます。

音楽教室経営というとほとんどが楽器店が行っています。楽器を嗜む方々のためのショップ。
楽器の多くは、消耗品を必要とします。サックスならリード、ギターなら弦、バイオリンならさらに定期的な弓のメンテナンスが必要となります。ピアノも、調音などのメンテナンスは欠かせません。
さらに、楽器の販売と共に、楽譜の販売は楽器店にとって重要な売上です。楽器は一度売ったらそれで終わり、ではなく、ある意味で継続的な仕組みです。
楽器に興味を持って、買ったとしても、独学で演奏できるようになる人は極稀です。大体は習います。楽器店と教室が同じ敷地にあれば、相乗効果で楽器店の売上は上がります。そういう「仕組み」で廻っていました。

各地方にある楽器店が教室を開くというのは、仕組みとして当たり前の事です。長年この仕組で運営されてきました。

先生は、別に楽器店の社員では無い場合がほとんどです。講師(個人事業主」として、委託されています。楽器店の従業員ではありません。

この仕組で運営され続けてきた音楽教室が、今悲鳴をあげています。生徒(会員)が減る一方です。しかし、その原因を少子高齢化であると定義するのは安易過ぎます。確かにその影響もあるでしょうが、もっと根本的な問題が潜んでいる気がしてなりません。

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