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#10 空気が読めない|発達障害児を分子栄養学で育ててみた

息子は発達障害で、落ち着きがなく、よく叫んだり泣いたりしていました。そして、もう1つ大きな問題は、彼の年齢に応じた協調性や社会性の発達が見られなかったことです。

集団での行動が難しく、小学校低学年の時はゲームや遊びでもルールを理解できず、勝ったり負けたりしても納得できず、終わっても受け入れられませんでした。グループ分けだけでも泣いてしまうことがありました。

他の子たちと一緒に行動することが難しかったのです。一般的に言うと、彼は「KY(空気が読めない)」でした。

子供たちは小さい頃でも状況を理解する力があります。例えば、大人同士の微妙な雰囲気や、怖い雰囲気などを感じ取ることができます。しかし、息子は周囲の状況を感じ取る力が非常に弱かったのです。

息子が中学生か高校生の頃、親戚の集まりで大人たちの間に緊張が走るような雰囲気がありました。このような場面では、子供たちは普通、状況を察知してお菓子や飲み物を遠慮しますが、息子はその雰囲気を理解できず、他の人々が静かになっているのを見ても、軽く感じているようでした。

そして、なぜ誰も食べないのか、早く食べようと声をかけました。結果として和やかな雰囲気になりましたが、これは彼が周囲の状況を把握できないための行動でした。これが発達障害の特徴の一つです。

研究によると、集団行動や社会性の構築には、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが関与しています。発達障害の子供たちは、セロトニンの分泌がうまくいかない場合があります。セロトニンは心の安定やリラックス、緊張緩和に関与する神経伝達物質です。

例えば、ある研究では、セロトニンがうまく分泌されないようにしたネズミの場合、他のネズミに対する興味やコミュニケーションが減少し、お母さんネズミからの保護も求めなくなりました。つまり、セロトニンは集団行動や社会性に重要な役割を果たしています。

発達障害の治療として、抗精神薬が提案されたこともありましたが、その中にはセロトニンを増やす効果があるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)という薬が含まれています。しかし、この薬の使用による離脱症状が問題視され、事件も起きました。

発達障害の子供たちのセロトニンの低下は、成人しても正常な範囲に戻るわけではないことがあります。しかし、セロトニンが不足していても、他の方法で感情をコントロールすることが可能です。経験や知識を通じて、セロトニンの欠如を補うことができます。

家族の方は子供が感情的に落ち着かないことに心配するかもしれませんが、子供たちは成長に伴い、いつか普通の方に追いついてきますから、大丈夫。ちょっと遅いだけです。ですから、子供の成長を静かに見守ることが大切です。

また、セロトニンは栄養素から作られます。たんぱく質やビタミンD、ナイアシン、ビタミンB6などが重要です。ですので、バランスの取れた食事や多様な体験を通じて、子供の成長を支えることができます。

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