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最近信州酒蔵事情~50蔵が名古屋に大集結

 長野県酒造組合主催の日本酒試飲会が7月27日、名古屋市中区金山のANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋で開かれました。信州の50の酒蔵が名古屋に一堂に会するのは初めてだそうです。
 「YOMOYAMA NAGANO」(よもやまながの)と銘打って、新潟に次いで酒蔵が多い信州のお酒をアピールする企画。午後1時から酒販店向けの部を取材しました。
 会場に入ると、正面に「山が醸した長野の酒」のイラストが目に飛び込んできます。信州の山々の恵みの伏流水。そして、おいしい酒米を育み、江戸時代から多くの蔵元が地域の味を競い合ってきた歴史を知ることができました。
 一度に紹介できないので、まずは名古屋長野県人会(名古屋市中区栄)に関係の深い蔵元から。

酒米の栽培にも力を注ぐ南社長(左から2人目)

 法人会員の中善酒造店(木曽町福島)は、銘酒「中乗さん」で知られています。中山道の宿場町として栄えた木曽福島で、慶応元年(1865年)に創業した老舗です。南俊三社長は原料の酒米を自ら栽培しています。
 県人会の会報誌「中京の信州人」(今年で71号発行)の広告協賛をいただいている蔵元も元気です。50音順で紹介します。

中央がEH酒造の飯田純一常務取締役

 EH酒造(安曇野市)は「酔園」で知られています。創業210年の老舗酒蔵ですが、酒米にこだわり続け、2022年には純米大吟醸「どん蔵」と大吟醸「鬼かん」でモンドセレクション最高金賞をダブルで受賞しています。

喜久水の酒には、飯田出身の画家菱田春草の「菊慈童」にちなんだ清酒など地域性もゆたか

 喜久水酒造(飯田市)は、飯田・下伊那地域で唯一の酒蔵です。私も知人の手土産に清酒「猿庫の泉」を持参したものです。

豊島屋は諏訪大社へ納入している

 豊島屋(岡谷市)は、諏訪湖の氷が湖上に盛り上がる御神渡りにちなんだ「神渡」で有名です。県人会の新春懇親会の鏡割りは、豊島屋の樽酒を使っています。
 

名古屋でも比較的なじみのある木曽谷の酒「七笑」

 七笑酒造(木曽町福島)もファンが多い酒蔵です。私事ですが、30年前、トヨタ自動車春闘の取材のあと、交渉を取り仕切っていた常務を囲んで「反省会」開いたことを思い出しました。幹事社の私が持参した酒は「七笑」。無事に交渉を終えた常務、この銘柄名を大いに気に入ったと聞きました。
 なお、筆者は新聞社退職の1年前に第二のスタートに向けて酒をやめました。それでも、よもやまながのでは、信州各地の酒蔵の活気と雰囲気で酔わせていただきました。
(2023年7月29日)

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