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春です、フキです~JAあいち知多「ジェットパック」で省力化

 10年ほど前、JAグループ愛知記者会で知多半島で出荷が始まったフキの結束作業を体験しました。フキ5~6本をまとめてラップにくるみ、結束機でしばる作業でした。
 春フキの出荷が始まっています。品種は愛知早生ふき。JAあいち知多のエリア、知多半島は全国一の産地で、約4割を占めています。
 先日、「ジェットパック」を知りました。手間のかかるフキの結束作業をスピードアップできる包装のやり方。細長いビニール袋に空気を入れて、そこにフキを差し込んでいきます。2017年から取り組みが始まっています。
 これまでは葉も一緒に結束していました。規格を見直し、一般的に捨てられてしまう葉の部分をカットして、袋詰めします。
 フキが乾燥してしまわないか心配ですが、季節の感想状態を見ながら複数の丸い穴が空いた袋を使い分けて出荷します。ラップサ行と比べて、生産者は省力化、買い物客は葉がないフキで調理がしやすいというメリットがあります。
 JAあいち知多ふき部会には、東海市、知多市、南知多町のフキ農家45戸が加盟。ジェットパックを採用しているのは、29戸と半数を超えました。
 フキの葉は佃煮などに使う人もいます。それでも、アクを抜くのに茎以上に手間がかかり、やはり捨てられることが多いようです。葉を取る作業に時間がかかるように思いましたが、次のようなデータを見て納得しました。
 初期に導入した農家3戸のデータ「包装方法による1箱あたりの労働時間の比較」です。
 ラップの場合、葉切りはゼロですが、計量・包装で10分30秒かかり、一連の作業時間は13分でした。
 これに対してジェットパックは、選別に4分17秒、葉切りに2分17秒と余分に時間がかかりますが、計量・包装はラップより8分近く短縮した2分43秒。一連の作業時間は9分17秒でした。
 秋フキ、春フキ合わせた年間の労働時間で比較すると、ジェットパックがラップに比べて29%、1002時間の短縮となりました。
 課題も克服しました。ジェットパックの袋包装だと、内部の結露やわずかな変色も目立ちやすくなります。品質保持の面で刃物の消毒や鋭利な刃物の使用、切り口を風で乾燥させるなど最善の対策に行き着いたのです。
 省力化により、高齢化したフキ農家が生産面積を縮小させることなく、継続できた例もあるとのこと。新規就農者も入りやすくなっています。
 フキの結束を教えてくれたパートさんたちの手際よさは、いまも目に焼き付いています。
(2023年3月11日)※2023年10月1日再掲
 

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