自己紹介代わりの好きな小説5選

ご挨拶

はじめまして。笛の人と申します。
元々別のアカウントでnoteを始めましたが、最近読書関係の記事の割合がかなり増えたため、アカウントを分けることにしました。こちらでは読んだ本の感想や読書に関する記事を不定期的に投稿していく予定です。
最近は有名な作品や他人のオススメ作品を主に読んでいます。なので読書関係の記事を投稿している方は積極的にフォローさせていただきたいと思っています。
尚、読書は好きですがいわゆる「教養のある知的な人」とは程遠い人間ですので、稚拙な駄文が多くなってしまうかと思います。それでもよろしければ、フォローしていただけると嬉しいです。「スキ」もしていただけると、励みになります。

さて、挨拶だけで終わってしまうのもなんですので、記念すべき第一回目の投稿は好きな小説の紹介をしようと思います。タイトル通り5作品選びましたが、なかなか絞るのが難しかったです。どれも好きな作品なので、順不同です。

有川浩『図書館戦争』シリーズ

紹介といいつつ、かなり有名な作品なので、読んだことがあるという方も多いのではないでしょうか。しかしこの作品は外すことができません。私の思考の基礎はこの作品からできているといっても過言ではないほどです。初めて読んだのは中学生の頃、以後何度も繰り返し読みました。最後に読み返したのは少なくとも1年以上前なので、久しぶりに読み返したいです。

この作品の最も好きなところは登場人物がみんな魅力的なところです。強いて一人推しを選ぶとすれば小牧教官です。カップルで選ぶとすれば、手塚&柴崎ペアです。でもあくまでも「強いて」です。他のキャラクターもカップルもみんな魅力的です。

有川浩の作品は他にも多く読んでいて、『キケン』や『植物図鑑』が特に好きです。『旅猫リポート』と『アンマーとぼくら』はまだ読めていませんが、先日買ったので近々読む予定です。
この作者は図書館のレファレンスで「キュンキュンしたい」という要望に対して「有川浩の作品は既に読了済とのこと」と付記されるほどです。なのでキュンキュンしたい中高生(或いは大学生、院生社会人にも)オススメしたいです。


C・ブロンテ『ジェーン・エア』

こちらも有名な作品ですが、『図書館戦争』よりはマイナーかなと思います(勿論、国内の話です)。この作品は大学の友人にオススメしてもらったのが読んだきっかけです。「高校生の頃、この作品を読んでいたら英文学科に進んでいたかもしれない」と思うほど好きです。

ネタバレしない程度のあらすじを紹介すると、タイトル通り、ジェーン・エアという女性主人公の半生です。孤児となった主人公が親戚の家で暮らす所から始まり、孤児院ローウッドでの生活、家庭教師の生活、などなど。大人になってからの話は恋愛小説としても面白いです。何度困難に陥っても、その度に強く生きていくジェーン・エアの姿にはとても勇気づけられます。

紹介が下手で申し訳ないのですが、情熱的な(?)話が好きな人にはオススメします。今も思い出しながら私は胸が熱くなっています。一つオススメしづらいポイントとしては、500ページ上下巻と、少し長いところです。読書慣れしている方にとっては何ともない分量かもしれませんが、会った人に片っ端からオススメするには少し長いです。もし読んでみようと思う方がいらっしゃれば、とても嬉しいです。


『和泉式部日記』

こちらは有名な作品ですが、読んだことがないという方も多いのではないでしょうか。実はこの作品は私の人生変えた一冊です。高校三年生の夏休みにこの作品を読んだ私は、古典を学びたい一心で文転を決意しました。

ネタバレしない程度のあらすじとしては、「元カレが亡くなって一年……。悲しいなぁと思っていたら、元カレの弟から橘の花が送られてきた。そこから手紙のやりとりが始まって……」といった感じの恋愛ストーリーです。さらに身分違いの恋という王道です。想いが通じ合う喜びやすれ違いなども描かれていて、昔から変わらないなぁと思わされます。

この作品の最も好きなところは、文章の美しさです。特に「有明の月の手習文」といわれる部分が好きです。この部分を読み返すと、なぜか涙が出そうになります。古文は美しいとよく言われますが、初めてそれを感じたのがこの作品でした。

『源氏物語』は長くて難しいので挫折してしまう人も多いですが、こちらは短いのでオススメです。角川ソフィア文庫であれば現代語訳もついていますし、マンガも出ています。是非これを機に手にとっていただければ幸いです。ちなみに「小説か?」と言われると、困ります笑。



中河与一『天の夕顔』

この作品も有名かもしれません。諸外国語に翻訳もされているようです。

この作品を一言で表すなら「ストイックな恋愛小説」です。一途な恋を突き詰めていった作品だと思います。120ページ程度の短い作品なので、自信を持って多くの人にオススメしています。

恋はエゴの塊のように思われがちですが、その中でも相手の幸せをいかに優先するかという事を考えさせられます。「逢いたい。しかしそうすることはあの人に苦痛を与える以外の何事でもない。」という文章はまさにそれを端的に表しています。私が恋愛観をますます拗らせる原因となった小説でもあります笑。


坂口安吾『肝臓先生』

最後にこの作品を。無頼派といえば太宰治が最も有名かもしれませんが、坂口安吾もかなり有名な方だと思います。代表作としてよく挙げられるのは「桜の森の満開の下」「白痴」「堕落論」「日本文化私観」などでしょうか。しかし「肝臓先生」も有名な作品であり、映画化もされているようです。

この作品を一言で表すとすれば、「とにかくアツい!」です。人間の業について考えさせられます。私の人生は一体何に賭けようか、と。ふざけたかのような名前からは想像できないほど、熱い作品です。私の言葉だけで上手く伝える自信がないので、好きな一節を引用します。

‪慟哭をすてよ。狐疑をすてよ。逡巡をすてよ。汝の力足らざることを嘆くな。肝臓医者とよばれることこそ光栄である。余生をあげ、血涙をしぼり、骨をけずり肉をそぎ、汝の息の限り、肝臓炎と闘え!‬
‪闘え!闘え!流行性肝臓炎と!‬
‪闘え!闘え!‬
‪闘え!

と、まあこんな感じです。特に前半部分については、辛いことがあった時に何度も救われた言葉です。どれだけ周りに認められなくても、自分の信じる道を進む勇気を与えてくれます。ここまでで挙げた作品の中でも最も「文学」と思わされる作品です。生きづらいなぁと思っている人には是非読んでいただきたいです。短編なのですぐに読むことができます。角川文庫から出ており、他の短編も面白いです(私は特に「ジロリの女」が好きでした)。「肝臓先生」そのものは青空文庫でも出ているようです。


おわりに

というわけで、自己紹介代わりの小説5選でした。それほど読書量が多いわけではないのですが、かなり迷って選びました。他の候補としては太宰治『斜陽』や森見登美彦『夜は短し、歩けよ乙女』などがありました。その中で上記5作品を選んだのは他の人が比較的読んだことが無さそうなものを選びました。ほんの少しでも、読んでくださった方のお役に立つことができれば幸いです。お互い良い読書ライフを送ることができるよう、今後ともよろしくお願いします。

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