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無肥料での栽培と雑草について

前回の投稿から1年以上空いてしまいましたが、家庭菜園は相変わらず続けています。

とある自然農法を実践されている方からお借りしている畑のため、自然農法のやり方に準じて、基本的に肥料をあげるということはしません。

農園の方針として、米糠や堆肥を持ち込むことはしませんが、雑草や落ち葉といったものを持ち込んで畑に入れることはOKです。

むしろ雑草はバンバン投入することが推奨されています。

私以外にも貸し畑を借りている方は何名かいて、大量の雑草や落ち葉をどこかで入手され、畑に投入されています。

私は雑草や落ち葉を集めるのが面倒なのと、外から持ち込まなかった場合、野菜の生育にどの程度差が出るのか確かめたいという気持ちもあり、雑草や落ち葉を持ち込むことは殆どしていません。

そもそも雑草は肥料になるのか?

自然農法や自然農では、刈った雑草を畝の上に敷くということをします。

これを雑草マルチといって、乾燥を防いだり、急激な温度変化を防いだりする効果があります。

雑草マルチは時間をかけて分解され、土に還ることで養分となり、わずかながらも肥料的な効果があったりもします。

なので、肥料的な効果は薄いものの、雑草を大量に投入することで、ある程度の肥料的な効果が得られます。

平安時代や鎌倉時代といった千年くらい昔の日本でも、「刈敷」といって、雑草を田畑に入れるということは行われてきました。

それ以外にも草木灰や厩肥(牛馬の糞尿を藁や落葉等と混ぜて腐熟したもの)も使用されていたようですが、刈敷は肥料的効果を目的として行われていたようです。

江戸時代になると、下肥(人糞尿)や植物性油粕、魚肥といったものも使用されるようになりました。

化学肥料が使われるようになったのは明治時代以降です。

使用される肥料が変化していった理由は、主に人口増加により、食糧の生産量を向上させる必要性があったからだと考えられます。

日本の人口は、千年前は700万人程度でしたが、江戸時代のころに3,000万人くらいまで増え、明治時代以降急激に増加しました。

増加した人口を賄うためには、より肥料効果が高く、十分に供給が可能な肥料を使用する必要性があったと考えられます。

千年前の人口であれば、刈敷などの肥料でも賄えたのでしょうが、その後の人口増加に伴い、肥料が不足したわけです。

現代では、雑草や落ち葉の需要は殆どないので、家庭菜園程度の規模であれば、必要となる雑草や落ち葉を集めることはそれなりに手間はかかりますが難しいことではありません。

ですので、雑草や落ち葉を集めて畑に投入し、肥料的効果を得るというのも一つの手段として有効だと考えられます。

実際、畑を借りている他の方は、大量の雑草や落ち葉を畑に入れたことで、野菜の生育がよくなっているようです。

雑草さえも外から持ち込まないとどうなるのか?

私は自分が借りている20坪の畑の外からは、基本的に雑草を持ち込むことさえしていません。

大量の雑草を畑に投入されている他の方の畑と比べると、野菜の種類によっては生育が見劣りするものもありますが、そこまで遜色があるというわけでもありません。

たとえばこの大根は、見事に育ってくれました。

一本だけ生き残った宮重大根

9月下旬頃に種まきをして、おそらく虫に食べられてしまったのだと思いますが、一本だけ残してその他は全滅していました。

ですが、生き残った一本だけはすくすくと大きく育ち、中心部はかなり太い状態でした。

とくに肥料的なものはあげてませんし、自分でもどうしてこんなによく育ったのかよくわかってないです。

ツルムラサキを育てていた場所で、ツルムラサキを片付けた後、大根の種をまき、同じ畝にニンニクも定植していました。

それが大根の生育に影響した可能性はあるかもしれません。

7月上旬頃に種をまいたオクラもよく育ち、けっこう収穫できました。

大豆の隣で育つオクラ

オクラの種を蒔く時期としては遅めではありますが、気温が充分に高くなってから種を蒔いた方が、成長のスピードが速いように感じました。

あと、オクラの隣には大豆の種をまきました。

大豆の根につく根粒菌には窒素固定の働きがあるため、緑肥としての効果があります。

それによってオクラがよく育ってくれたのではないかと思っています。

その他には、大豆と同じマメ科である「金時ささげ」を栽培してまして、それを片付けた後に秋ジャガイモ(品種名:とうや)を植えたのですが、わりとよく育っていました。

金時ささげのこぼれ種が発芽し、金時ささげ(二代目)とジャガイモが混植状態になっていたのもよく育った理由かもしれません。

ちなみに昨年は猛暑の影響もあってか、他の畝に植えた秋ジャガイモの生育は芳しくありませんでした。

昨年は5畝ある内、1.5畝ほどで大豆を栽培してました。

その後、緑肥としてライムギ、六条大麦、からし菜を育ててまして、それらの緑肥効果で今年はどの程度野菜の生育が変わってくるのか検証しようと思ってます。

雑草や落ち葉を大量投入した畑と、外からは何も持ち込まず、緑肥や混植のみで栽培した場合にどの程度の違いが出てくるか、今年も楽しみです。

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