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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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2020年9月の記事一覧

Poem) 祈りの階段

Poem) 祈りの階段

“つかのまにすぎていくものに”
ふれることはできる、
この幻想の現実に
私たちは 一歩づつ歩いてきた

北に向かう階段は
どこへ通じるのだろう、
私たちは手を合わせて
黙って 黙って のぼりつづけた

時間に出口はあるのだろうか
私たちの夢は
どこへ行きつくのか

青空から 吹くという風が
山林の葉を 揺らして渡っていく
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem) 啄木鳥の祈り

Poem) 啄木鳥の祈り

トントンと叩くのは
何をノックしている音だったのか
あまりに蝉時雨が降りしきり
命が飛び立つ音に染まっていたけれど
虫の子供たちは
葉陰で合図をそっと聞いていた
#Arimの詩 #詩 #現代詩 #ショートポエム