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 悩み好転!『禅語の智慧』の物語 No.28

【結婚編】


2024年3月2日(土)

悩み事:結婚資金と生活費の不足

目次
1、あらすじ
2、禅語「「知足」(ちそく)」の解説

物語のタイトル:心の豊かさを求めて
1、物語のはじまり
2、不満とストレスの積み重ね
3、「知足」の智慧との出会い
4、実践と変化
5、挑戦と学び
6、幸せへの道
7、まとめ
8、ごあいさつ
9、『柔海剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』

1、あらすじ
湊(みなと)と凛(りん)は、結婚を控えながら結婚式と新婚生活のための費用を貯める日々に不満とストレスを感じていました。そんなある日、湊が「知足」という禅の智慧に出会い、二人は物質的な豊かさではなく心の豊かさを求める生き方を選択します。実践を通じて、互いの絆を深め、小さな幸せを見つけ出し、真の満足感と幸福を実感する旅を描きます。この物語は、心豊かな生活へのヒントを提供します。

2、禅語「「知足」(ちそく)」の解説
「知足」は、自分が持っているものや状況に満足し、欲望に振り回されずに心の平穏を保つという禅の教えです。この言葉は、物質的な豊かさや外部の状況に依存することなく、現在の自分の状態に感謝し、その中で幸せを見出すことの大切さを伝えます。知足は、心の内面からくる真の満足感を追求することで、より充実した人生を送るための哲学と言えるでしょう。

          物語のタイトル:心の豊かさを求めて 
1、物語のはじまり

湊(みなと)と凛(りん) 、二人は同じ商事会社で働く営業マンです。凛が新たに入社した際、湊は彼女の教育担当として指導を受け持ちました。日々の業務を通じて、二人の間には互いを尊重し合う強い絆が築かれていきました。時間が経つにつれ、仕事の関係が深まり、私生活でも互いを支え合う関係へと成長していきました。結婚を前提に交際を始めた二人は、共に未来を計画し始め、結婚式とその後の新婚生活に必要な費用を積み立てることにしました。しかし、夢と現実はしばしば乖離(かいり)し、理想の結婚式と安定した新婚生活を実現するための資金集めには思いのほか困難が伴いました。

2、不満とストレスの積み重ね
結婚式費用と新婚生活費のために積み立てを始めてから一年が経ちましたが、目標額には遠く及びませんでした。生活費、家賃、そして二人の将来に備えた貯蓄。毎日が金銭的な計算と節約の連続で、二人の生活は徐々にストレスに満ちたものとなりました。特に凛は、物欲やライフスタイルへの憧れと現実のギャップに苦しみ、湊もまた、凛を幸せにするためにはもっと良い生活を提供しなければならないというプレッシャーを感じていました。二人の間には、以前にはなかった不満やイライラが生じ始め、金銭に関する小さな争いも頻発するようになりました。

3、「知足」の智慧との出会い
ある週末、湊はふとしたきっかけで街の小さな古書店に足を踏み入れました。店内の落ち着いた雰囲気の中で彼の目に留まったのは、「知足」と題された一冊の禅に関する古い書籍でした。ページを捲るうちに、彼は「知足」が持つ深い意味に引き込まれていきました。それは、現在の状況に満足し、手に入れたものに感謝することの大切さを説いた教えでした。湊は、この教えが自分たちの現状に直接的な答えを与えてくれるかもしれないと感じ、書籍を購入しました。家に帰り、凛にこの「知足」の教えとその智慧について話しました。二人は、この教えを自分たちの生活に取り入れ、現状を前向きに捉え直すことを決意します。

4、実践と変化
湊と凛は、「知足」の智慧を日々の生活に積極的に取り入れ始めました。初めは、物質的な欲求を抑えることの難しさに直面しましたが、徐々にその教えの価値を実感するようになります。二人は、共に過ごす時間の質を高めることに焦点を当て、手作りの料理を楽しんだり、近くの公園で散歩をしたりすることで、小さな幸せを見出しました。また、家計簿をつけることでお金の使い方を見直し、不必要な出費を減らすことに成功しました。この過程で、湊と凛は互いに対する理解と感謝の気持ちを深め、以前に感じていた不満やストレスが徐々に解消されていくのを感じました。

5、挑戦と学び
「知足」を実践する過程で、湊と凛は新たな挑戦にも取り組みました。二人は共通の趣味を見つけることにより、結束力を高めることができました。例えば、週末には手作りのパンを焼くことに挑戦したり、古い家具を修復してみたりしました。これらの活動は、二人にとって新しい学びと成長の機会となりました。また、貯金を増やすために副業に挑戦するなど、経済的な目標に対する新たなアプローチも試みました。これらの経験を通じて、湊と凛は物質的な豊かさではなく、経験を通じた成長と心の豊かさが真の幸せに繋がることを学びました。

6、幸せへの道
時間が経つにつれ、湊と凛は心の豊かさがいかに重要かを深く理解しました。結婚式の準備を進める中で、彼らは華やかさよりも参加する人々との絆を重視することにしました。結婚式は小規模ながらも、家族や親しい友人が一堂に会し、二人の新たな旅立ちを祝う温かいものとなりました。新婚生活も、シンプルながらも充実したものとなり、二人はそれぞれの日々をより価値あるものとして過ごすことを学びました。また、彼らは地域のボランティア活動に参加することで、社会への貢献という新たな幸せを見出しました。

7、まとめ
湊と凛の物語は、物質的な豊かさを超えた心の豊かさを追求する旅でした。「知足」の智慧を実生活に取り入れることで、彼らは真の幸せとは何かを見つけ出しました。この物語から私たちが学べることは多いです。日常生活の中で「知足」の心を持つことは、単に節約や質素な生活を意味するのではなく、持っているものに感謝し、今この瞬間に幸せを感じることの大切さを教えてくれます。読者の皆さんにも、この物語が日々の生活において小さな幸せを見つけるきっかけとなり、心豊かな生活を送るための一助となることを願っています。

8、ごあいさつ
皆様へ、この物語をお読みいただき、心より感謝申し上げます。湊と凛の旅が、皆様の心に小さな灯りをともすことができれば幸いです。

9、『柔海剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』
禅語のお題:「「知足」(ちそく)」

春雨や 心に満ちる 知足の音

「春雨や 心に満ちる 知足の音」の解説
「春雨や 心に満ちる 知足の音」は、春の柔らかな雨の音を通じて内面の満足感を喚起する俳句。禅の教え「知足」の精神を繊細に表現し、自然の小さな現象に心の平安を見出す深い観察力が示されています。

春雨や:新しい季節の始まりを告げる春雨は、生命の再生と成長の象徴。この俳句では、春雨のやさしい音色が、現有の幸せに気づき、それに満足する心境を象徴しています。

心に満ちる:内面が充実し、心が平穏に満たされる状態。春雨の音を聞くことで生じる心の静けさと満足感を、静かながらも力強く伝えています。

知足の音:物質的な豊かさを追求することなく、持っているもので心が満たされることの喜びを指す。「知足」の教えを春雨の音に託し、心の豊かさを追求する姿勢が表現されています。

この度もご一読いただき、誠にありがとうございました。
                          2024年03月02日(土)
                              柔海 剛山 拝


【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。
多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、情報を物語化して提供することを目的としています。

『柔海 剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』とは
「あるがまま」という表現は、曹洞宗の開祖である道元禅師が提唱した生き方の哲学から来ています。この言葉は、物事をそのままの姿、自然な状態で受け入れ、現実を直視することの重要性を強調しています。私の詩作において「あるがままの俳句」という名前を用いるのは、この禅の教えに基づき、自然体でありのままの感覚や感情を詩に昇華させるためです。

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