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Special Talk 芸術的移住 vol.2

スタジオ有明の月 岩清水緑風 ❌ 古民家サロンSAGA Torus(さがトーラス)山口 多美子さん

なぜめぐり逢うのかを私たちはなにも知らない いつめぐり逢うのかを私たちはいつも知らない
どこにいたの 生きてきたの 
遠い空の下  ふたつの物語      
(中島みゆき「糸」より)

鹿島を気に入って関東から移住し、引き寄せられるように出会った2組の鹿島愛あふれる対談です。

鹿島に来たきっかけは?


岩清水 僕たちは全国を旅していまして、茅葺屋根の家に住めることがわかって、一回体験してみようと思ったのが鹿島に来たきっかけでした。
山口さん 私は自然かなぁって思いましたね。お店を出す前から家族の関係でこちらには住んでいたんです。お店は佐賀市内に出したらと言われたんですけど、でも豊かな自然があったりホタルがいたり!
岩清水 スタジオ脇の水路にもホタルいますよ!
山口さん ひっそりとして誰もいないような絶景の
素晴らしい景色のところがあったり、農作物もすごくおいしいですし、新鮮ですし、空気感が特に好きですね。人もあたたかいですし。あとは自分が元気になれる場所というか、山も川もあるし、ガタもあるし。
岩清水 今週ありますね、ガタリンピック!
山口さん 出ますか?
岩清水 出たらおもしろいですけど、見ようと思ってます(笑)。体がツルツルになるらしいですよ。
山口さん そうなんですよ。論文で有明海の干潟はアミノ酸が豊富だと知って、ガタの泥でパックを作ろうとしたことがあります。酒かすとか麹とか、鹿島には体にいいものもいっぱいあるし、伝統的な文化もありますし、地域に惹かれてというのが一番大きいかもしれないですね。
岩清水 確かにそうですね。いいですよね。
山口さん 若かりし頃は新しいものを追いかけるのも好きだったんですよ。でも変わらずある落ち着いたものに惹かれるようになったのも鹿島に来たのが一つのきっかけかなと思います。歴史を観光の売りにしている京都や奈良も素敵だと思うんですよ。そうじゃなくて、鹿島の「人の手が入りすぎていない自然」に魅力をとても感じるんです。
岩清水 確かに観光に寄りすぎてないですね。手つかず感っていうか。
山口さん 知る人ぞ知る裏メニュー的な!人が多く入りすぎないからこそ、保たれる豊かな自然を感じられる良い土地だと思います。
岩清水 そうですね。わかりますね、確かに。


写真真ん中下の葉っぱの上にホタルがいます❗️


土地との縁で、引き寄せられるように鹿島にたどり着きました。


山口さん 導かれてきた人が、「いいな」と思って、また帰って、つないでいく土地なんじゃないかな。
岩清水 口コミタウン!口コミの街みたいなイメージ。
山口さん 「ドーン!観光!」っていうよりも、静かだけどめちゃくちゃいいところ、例えばここ(スタジオ有明の月)みたいな落ち着いたのがいいですよね。
岩清水 鹿島の良さをPRする場合は口コミみたいな感じがいいんじゃないかと。いわゆる京都や金沢のような観光路線じゃなく。
山口さん 自分もふーって引き寄せられるように鹿島に来て、始まったという感じだと思うので、土地との自然な縁じゃないですけど、人ともそうだと思うんですよね。
岩清水 土地との自然な縁なんですね。
山口さん 頭で考えるのでは押し量れないようなつながりとか、これが好きだなと思ってたらどんどんつながっていくとか。
岩清水 作家っぽく言うと「赤い糸」ですね。結ばれてる人同士が来るみたいな感じが一番いいですね。
山口さん そうです!そういう感じです!
岩清水 400年前に書かれた文献に、「この町は世界でも有数の肥沃な土地で、人もめちゃくちゃあったかい。」って書いてあったんですよ。そのまんま400年続いているってすごいですよね!
山口さん わぁすごい!それですね!一番のいいところ。それが変わらないって結構難しいと思います。
岩清水 素晴らしいですよね。
山口さん 遺伝子的に受け継いできた、土地に住まう人達の思いがあって、その人達が作り出す産業もあって、その土地の雰囲気もあるわけで、そう思うとやっぱりご先祖様とか歴代の藩主の思いが残ってるのではなかろうかと思うんです。だから私はアロマとかハーブとか癒しの切り口で、歴史にもう一度立ち返って、先祖の方がいた土地を引き継いで自分たちがここにいるとか、縁あって来たとか、10代藩主の鍋島直正公も実は関東(東京)から来たりして縁があるんですよ。
岩清水 あぁ、そうですよね。
山口さん そういう見えない遺伝子に共感して鹿島にたどり着いた方もいらっしゃると思うんですよね。
岩清水 そうですね。あるかもしれないですね。

地元の方と梅干し作りをしている岩清水(写真左)


縦の糸はあなた、横の糸は私。


山口さん トーラスっていうお店の名前は「循環」という意味なんです。それぞれがそれぞれの場所で自分らしく生きている、でも合わさる時があるんですよね。その時に良い影響を与えて、それぞれの場所に戻っていくっていう意味合いがあるので、鹿島もそういう形で、求められた人が来て、また離れて、「良かったよ。」ってまた誰かを連れて来たり移動したりする。そういういい循環のスポットになるんじゃないかと思って鹿島に来たかなって私は思います。
岩清水 広告をバンッと打って呼び込むというやり方もあると思うんですけど、鹿島の場合は逆というか、口コミで自然と集まってくるか、さっきおっしゃったように、なんだかわからないけど引き寄せられるとか、吸い寄せられるという形でやってくるという良さ。
山口さん それ、絶対あると思います!
岩清水 「トーラス」のお話をされていた時に、ドーナツ型の循環を想定しながらお話しされてたと思うんですけど、僕は鹿島に来た時に、九州って耳の形をしていてその中心が鹿島だと思ったんですよ。渦ですね。なので、おっしゃっていることがよくわかります。ドーナツの形を上から見ているか、横から見ているか。ものを見る角度が違うだけで、循環という同じものを見てるんだなっていう印象を受けました。
山口さん そうだと思います。私は土地を良くしたいという思いがあるんです。リラックスして、体が軽くなって、楽しくなって、自分らしく生きる人が増えれば、土地も良くなると思いますし、一番は土地を良くするために、その土地に住まう人を笑顔にする、そんなお手伝いがしたいと思っています。移住してきて助けて頂いたり、応援して頂いた佐賀や鹿島の方に、自分なりにコツコツ恩返ししていきたいです。
岩清水 人を笑顔にしたら土地が良くなるっていう感じ方なんですね。
山口さん その一つの手段がアロマとかハーブとか施術だったりするので一番の目的はよく生きられる場所。
岩清水 いい土地にしていきたいわけですね。
そのために人を笑顔にしていきたいということですね。


古民家サロンSAGA Torusの山口多美子さん(写真左)と岩清水(写真右)

古民家サロンSAGA Torus(トーラス)
鹿島市高津原3612-5
080-4313-2432

回覧専用パーソナルメディア
有明の月新聞 2023年6月14日号

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