10年程前、松本零士さんとちばてつやさんのダブル対談を聴きに行ったことがありました。

お二人の話が生で聴けた、今振り返ってもなんと贅沢な時間だったことでしょう✨

たしか親子のイベントでしたので（しかも無料だったんですよ〜）、当時小学2年生か3年生だった次女が訳の分からないまま私に駆り出されたのでした。壇上の二人のおじさん（娘にしたらお爺さん）が偉大な漫画家であることを知らぬまま、何でここにいるのか？何の話を聞いているのか？全く理解出来なかったと思います。（ごめん、次女…）

でも、私はもう嬉しくて面白くて（笑）。次女は講演会の後、松本零士さんと一緒に歩いて近くのお寺で写真を撮りました。何台か前のスマホで撮ったのだが…うーん、何処かにあるはず。探してみよう。

話の内容は、10年も前のことで、細部まで覚えてはいないのですが…

松本さんとちばさんが、宇宙船ではないが、普通の旅客機よりは少し宇宙に近付ける飛行機に2人で乗った時のエピソード。（当時、おそらく開発実験中だったと思われます）

松本さん「コックピットに行って、操縦されてくれと言ったらさせてくれて…。いや、今はダメですよ。昔の話ですから。もう楽しくてねえ〜。わざと急降下して、また上がってみたり…笑。」

ちばさん「トイレに立ったんだと思ったんですよ。それにしては遅いなと。」

「やけに揺れる飛行機だな、と思っていた」

お二人とも笑いながら、凄いこと話しているんです（笑）
公共の電波では話せないと言いながら（笑）

とにかく好奇心の塊の松本さん。やる事もぶっ飛んでます（笑）スケールデカすぎ（笑）。

また、ちばさんが野球漫画を（依頼されたかで）描くことになったのだが、野球をやったことがない。そこで、松本さんと一緒に野球の練習（か試合）に参加した時の話が、また面白かったんです！

でも、なんせ10年も前。詳細が思い出せないんです〜（泣）。覚えているのは、とにかく無謀な二人（笑）。すでに身体に異変があったにもかかわらず、帰り道に（あー、記憶が途切れ途切れだ〜涙）、電柱と電柱の間を…（なんかとんでもなく面白いことを話されていたのだけれど、細部の記憶が…無い！泣）

オチは、やけに体が痛いなあと思って医者に行ったら、お二人のどちらだったかこれも忘れたのですが…（汗）、

「肋骨が数本（かなりの数だったと記憶しています）、折れていた」

お二人とも破天荒（笑）。
少年の心そのままの2人のおじさん（笑）

話を伺っていて、仲の良さと、お互いを尊敬し、信頼している様子がひしひしと伝わってきました。ユーモアたっぷりに、終始面白くお話されていましたけれど。

ちばさんの追悼文で、コロナでここ数年は会えてなかったと知りました。『嗚呼…』

［もう体中の力が抜けていくよ。］
本当に心の底からの声だと思いました。

松本さんは、10年前お話を伺った時が70代半ば。でも、今も起きている間は、ご飯を食べるなど必要最低限の時間を除いて全て、漫画を描いているとおっしゃっていました。

好奇心、探究心、エネルギーの塊のような方でした。風貌はお帽子を被った白髪のいつものいでたち（可愛らしい＾＾）。優しく温かいお人柄が、体中から滲み出ていました。

人格、スケール…全てが大きいオーラの人。間近にいるだけで、ひしひしと伝わりました。

2019年に、イベント出席のため滞在していたイタリアで体調不良で倒れられ心配しましたが、2020年、公式ホームページで、［…私はいたって元気であります。（中略）この時間のおかげで私の頭にはアイディアがたくさん生まれてきました。いよいよ描くべき物語に挑むときがきたと感じております］と意気込みを語っておられました。

最期まで、漫画への意欲が衰えることはなかった松本さん。漫画一筋に賭けた人生。（ちばさんは大学で教鞭を取られたりと、それぞれ道は違えど尽力なさる姿に尊重し合っているご様子でした）

好きなことに生涯をかけ貫いた強く優しい人。

そして、楽しくユーモアに溢れ、人生を面白がった人。

“こんな風に生きられたら”という、まさにお手本のような人生。（万人はなかなか到達できる域ではありませんが）

私には（不謹慎かも知れませんが）、あの世をもきっと楽しんでいるであろう松本さんの姿が想像されてならないのです。

宇宙への憧れが強かった松本さん。天界からきっと愛と光で優しく見守ってくださっていることでしょう✨

松本零士さんが住んでいた大泉学園駅↓

松本零士さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

ありがとうございます(*≧∀≦*)