少し前の話になりますが、悪者は1人じゃない

昨年の10月くらいだったでしょうか、

神戸市の小学校で、教員が同僚に対して激辛のカレーを強要、車を傷つけるといった教員いじめの動画が問題になりました。

あの事件のニュースなどで
「いじめた側の教員は最低だ」
「あんなことを教員がやってて大丈夫か」

などといじめた側の教員についての非難が多かったです。
これは当然です。
あのような行為を及んでいるわけですから、いじめた側の教員が咎められるのは十分に理解できます。

しかし、悪いのはいじめた側の教員だけでしょうか?

例えば、
・「学校という職場内に、ハラスメントを受けた場合に被害者が相談・報告できる環境や窓口があったのか」
・「相談できる環境があった場合、容易に利用できるものだったのか」
などです。

神戸市の教育委員会にも、
「神戸市教育委員会ハラスメント対策基本方針」
などというものは存在します。

検索すればインターネットでだれでもみることができます。

そこには基本的な考え方として、
【ハラスメントを発生させない、許さない、見過ごさない】
というのが具体的に明文規定されているわけです。

もし、これがカタチだけのものになっていたら、教育委員会自体にも問題があるのではないか?と考えることもできるわけです。

そのほかにも、上記のようなハラスメントに対してしっかりと相談できる環境が整っていたとしたら、

被害者の方にも問題が出てくる場合もあります。

「なぜ環境が整っているのに、報告・相談しなかったのか?」

という問題です。

これに対して被害者の人が、

・「相談しようとしても、上司に受け入れてもらえないんです」
・「どこに相談すればいいかわからなかったんです」
・「目上の上司だから、教育委員会に訴えることに気が引けたんです」

というのであれば、それは教育委員会のハラスメント対策の環境に問題があるわけです。

「神戸市教育委員会ハラスメント対策基本方針」がカタチだけのものになってるわけですね。

・「報告する勇気がなかった」
というのも容易に報告できる環境が整ってないというふうに見ることがことができます。

要するに何が言いたいかというと、

一つの事件に対して悪いのは加害者1人ではないよってことです。
明らかに〇〇が悪い!となっていても、その周りの環境に問題があるかもしれません。

なので、何か一つに決めつけず、多角的に物事を見る視点も大切です。

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