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本棚:『春期限定いちごタルト事件』

〈古典部〉シリーズの折木奉太郎の信条は「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」でしたが、本書に登場する小鳩君と小佐内さんの信条は「小市民たれ」。彼らは互恵関係にあるけれど、依存関係にはなく、まして恋愛関係にもない。彼らが小市民を目指す理由とは。
高校一年生の信条が「小市民たれ」といのは珍しいというか、むしろそれは小市民ではないということの表れというか。人気者になろうとは思わなかったけど、小市民になろうとも思わなかった…というか、あまり「小市民」っという言葉、使ったことないしなぁ。なので何故 彼らが小市民にこだわるのか、それから互恵関係にある理由が気になりました。やっぱり小市民ではなかったわけで、この後どうなるのかな。
残念ながら、本書を高校生の時に読むのは時計を巻き戻しても、年齢の都合上、無理なのですが、主人公たちと同じ年代に読んだらどう思ったんだろうな。中学の頃、ぼくらシリーズを読んで、自分の住んでいる世界とは違うと思ったのと同じ感覚になるのかな。高校の頃が一番 読書をしていなくて、あの頃もっといろんな世界を知っておきたかったなぁ。
ところで、タイトルにある「春期限定いちごタルト」がどんなものかちょっと気になりますが、食べ物の恨みは大きいですよね。まぁ、食べ物の恨みがメインの話ではないですが、ちょっとはね。


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