うたを、うたおう

きのう、今日と 月が やたらとかわいい。
特に低い位置にあるころは、ピンクのような、ベージュのような、オレンジのような、
やわらかい光をまとっていて、 やたらめったらと かわいらしい。

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うたいたくなるとき、というのは、
自分のほんとうに真ん中の たましいから、
ふるえているとき だと思う。
夜の海や、山の上から見た空の広さや、星空や、
かわいらしい月や、うつくしい夕暮れや朝焼けに、
どうしたって胸がいっぱいになって たまらなくなったとき、
あの感覚は、 うたいたい というんだと思う。

そういうとき、たしかに、
わたしの たましいは うたっている。

真ん中からふるえて、世界と共鳴している。

声にならない声で、 大きな声で、 うたっている。

それは、ほんとうに、自然に。

自分個人の感情や、なにかを超えたような、
大きなものの中にあって、 ふるえて、よろこんでいる たましい。
その ふるえは、 うたとしか言えない。

あの感覚を、 あの うたを、
わたしは どうしたら ひとに伝えられるだろう。
どうしたら その うたを、ひとに聴かせられるだろう。

そうして、そのひとの うたを、どうやって聴けるだろう。

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