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金継ぎで欠けたうつわを修理する方法

日本の伝統的な方法、「金継ぎ」でうつわや漆製品を直しています。

金継ぎとはいいますが、いわゆる「金」でなおすのではなく、
「うるし」という木の樹液を使用して直します。
最後の仕上がりの時に「金」で飾り、きれいにする為、金継ぎと呼ばれています。

室町時代、茶の湯文化の茶碗の修理に多く使用されたといわれる金継ぎ。
器の修理としてだけではなく、美しさも追及された結果、金や銀で装飾されるようになったといわれています。


私が金継ぎで欠けを直したお皿

最初は割れてしまった物を直すより、欠けてしまった物を直してみるのがおすすめです。


欠けてしまったカップ

まず、このような欠けに「漆」と「砥の粉」という土をまぜて作ったパテを作り、欠けている所を埋めます。


黒い所が埋めた所

欠けている所と器に段差がなくなるようにきれいに削り、形を作ります。


赤い漆を塗ったところ
黒い漆を塗ったところ

漆と砥の粉で作ったパテの部分が出ないように上に赤い漆をぬり、
その上に黒い漆を塗ります。
何度か漆を塗り重ねることで、今後使用しても剥げてこないよう、丈夫になります。

金色に仕上げる為、赤い色の漆をもう一度薄くぬり、
金の粉をふりかけます。

ポップなカップに金も面白いかな、と思い、金色に仕上げてみました。
最後の工程で、銀色の粉をかけると、銀色に仕上がります。

銀色に仕上げたうつわ

とってもとっても簡単にご説明すると金継ぎとはこのような工程です。
それでも結構大変そうに感じますね。。。

私も自分で書いていてよくこんな面倒くさい事してるなー、と
思いました。
でも、やりだすと楽しいですよ。綺麗に直ると嬉しいです。
そして、各工程の間に漆を乾かすというのですが、硬化させるため、
一週間位空けなくてはなりません。とても時間がかかります。
とても面倒ですね。

でも楽しいですよ!!

次回は割れてしまったうつわを直す方法も簡単にご説明します。

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