写真覚え書き(フルサイズ素子、モノクロの粒状性など)

自分が(35mm)フルサイズの素子にこだわり出したのは、10年くらい前に、その抜けの良さと立体感に感動したから(カメラ単体で出してくる色や雰囲気は、今でもフジが一番好きだ)。

今から10年後、このヌケや立体感などがどうなってるかは全く想像がつかない。
デジタルカメラ黎明期には、低い画素数や、プアな画などを随分馬鹿にしたものだが、あっという間にアナログは抜かれ、解像を重視したデジタル素子向けのレンズの開発が進んだ。
照らし合わせてみれば…、素子の大きさなど全く気にならなくなる日が来るのかもしれない。
まだ数年間は物理的な制約からくる表現の差は残るだろうな、とは思う。

ところでフイルムで作る写真は、あの粒状性からくる暗部の表現がよくて、画素数の多寡とは無関係に、デジタルカメラにはない魅力がある。
デジタルカメラが作り出してしまう優れた階調や、逆にそれを捨てた時の出来すぎたトーンが鼻につくことがしばしばある。

それで、オリンパスのモノクロ、特に粒状性を活かした画作りのモードなどは、すごく上手い処理をするなーと感心するのだけど、やっぱりなんか嘘をつかれてる感じがしちゃう。
いや、嘘とは…。何かを考え始めるとややこしくなりそうだが。

むしろこの辺はフジの、感度をあげた際のノイズに粒状性のテイストを求める考え方に好感を抱くな。もとアナログ屋の発想だと思う。

この辺りもまた、10年後はさっぱり分からない部分。物凄い高画素数で、濃淡をグレースケールでなく1bitの点の集合で処理してくるようなやつ(ニア銀塩)が出ると、案外変わるのかもしれない。印刷の版と同じ状態。
ライカあたり、やらんかなあw
16bit? うちは1bitやで!

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