コミックマーケット102に参加して

御礼


2023年8月13日(日)、弊サークルへおいでの皆様、誠にありがとうございました。おかげさまで持ち込んだ本の3割以上を捌くことができました。多謝!

毎度のことですが2日前から制作開始、当日朝新橋で印刷、現地で綴じてというダメ進行でしたが、ここしばらく続けていたタバコ本に終止符を打てました。

今回は少し大きな本にしたくてB5変形16ページ構成としましたが、写真の扱い等色々悩ましく作りました。

本来地図をつけるべき内容ですが、トレースを始めたら涎を流して数日やる自信あり断念しました。代わりに住所をつけましたのお許しください。

タバコ本についてもう少し

タバコ自体が税収のために許されている(断言)めちゃグレーな嗜好品ということもあり、本としてはニッチなものかと思っています。実際に手に取っていただくことも少なかったですね。

とはいえ、多くのコンビニではまだまだ販売持続され、それに反して喫煙スペースが「健康増進のため」爆減している状態は、本音と建前の使い分けの露骨さに苦笑します。
そのような状況で「吸える」店、特に個人的には飲みよりも喫茶の現場でそれが減っていることに悲しく思います。

秋葉原でもドトール系が頑張り、ついでプロントなどが続きますが、オーセンティックな喫茶店がほぼ全滅していて寂しい限りです。

オーセンティックな喫茶店は、そもそもそれ自体が絶滅品種、地価の高い秋葉原で、低利益なそれを続けることは大変なことでしょう。とはいえあまりに少ない。タバコ片手にコーヒーを啜り、本を読みたいのですが…。
というような事情もあり、今回の本を作ることとしました。

本で取り上げた店の他にも、実際には秋葉原でブース付きの喫茶はもう少しあります。ただ、自分が行きたいところ、使いたいところを優先して収録しました。

制作の過程では某J◯さんのマップを見ながらのローラー作戦で作成しました。1日かけてアキバ圏内の路地を歩きつくし、店の表から喫煙マークを探し、ということをしていったわけです。

特に飲み屋は入ってみないとわからず収録を諦めた店は何軒かあります。時間の問題と、制作費の実情ですね。収録した店は実際に入ってお金を落としてきています。飲み屋でそれをやるのはなかなかきつい。

そういえば昨日、コミケの後の打ち上げで「おかめ」が、なくなったことを知りました。佐久間町サイドは盲点でチェックが疎かでした。おかめはディープかつハードコア、仕事終わりの職人がガーッといってバーっと買えるいい店でした。悔やまれます。

今回の反省点

B5判はデカすぎました。A5がベストかな

C101で作ろうとしていた冊子の表紙だけ配りましたが、あのサイズがベストかと思います。

これはいずれ改訂版を用意するかもしれません。メロンなどに委託できるのなら考えてみようかと思ってます。

毎度手製本を手掛けていますが、断裁で毎度苦しんでおり、出来れば小型の断裁機を入れたいところです。

印刷と製本は委託すればいいのですが、本業が印刷ということもあって、そういうちゃんとした本は書店に行けという思いと、同人の楽しさは手作り、ということへの小さなこだわりはあります。

といっても、もう手作りの本やコピー誌は評論島ですらあまり見なくなりつつあり、寂しさを感じます。コミケ、大きくなりましたねぇ。みんなもっとコピー誌作ろうぜ。飾らない本音や欲望を載せるには一番いいジャンルだと思うんですよね。

さて次号は写真誌に戻るつもりです。

秋葉原の写真については写真島を見てもすでに飽和状態で、企画どうしようかと思います。ニッチな方へ行きたいな。

飽和状態については、スナップという意味ですごく重要だと思っています。

写真にはアート系など、時間を無視できるジャンルがありますね。

でもスナップは時間、時代がとても大切で、市井の記録としてアキバの写真誌が複数あることは素直に歓迎しています。

何十年か後に、これらのアキバ写真本は、大切な史料となるでしょう。特に飽和するほどある状態は好都合です。

今回はそれほど買いませんでしたが、今後はもう少し力を入れて保護したいと思う次第。

さて反省の続き、告知不足については素直にごめんなさい。

サークルを手伝ってくれた1-K、彼のツイートをリツイートしてくださったアキバBlogさんには感謝しかありません。ありがとうございました。

紙のメディアは絶滅品種みたいに言われますが、コミケに行くたびにこんなに紙メディアが溢れ、そこに人が群がることに興奮します。

出版不況とか言われますが、ユーザの細分化した欲望に、いわゆる版元が主に採算の問題から、また権利の問題でリーチできていない現況をコミケはよく見せてくれますね。

同人誌で食べられるかと言われると難しいですが、利益を求めない出版への渇望は衰えることなく、また、自分で作って出す、という文化が大きく強くあることは素敵なことです。

版元にはできない、ニッチな領域を、個人が勝手に出版するという興奮すべきこの祭りが、今後とも、ますます栄えますように。

さて最後に、あのような大きな場を守り、灼熱の夏も極寒の冬も、深夜から押し寄せるユーザ含め、バタバタ倒れる人「今回ピーク時は1分に一人倒れていたとか)を保護しつつ、笑顔で気持ちよく私たちを支えてくれているコミケスタッフへ心よりの感謝を申し上げます。

本当にいつもありがとう。

いつか本を作る力がなくなったり落選したら、そちらへ行きます。(体力的に俺が倒れそうですが(笑))。

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