11月24日(金)のつぶやき

おはようございます。四万十は、晴れ。
穏やかでぬくい晩秋の朝です(今日の最低気温は、8、7度)。

沈下橋へ。ひさしぶりに(ユズ採りも終わったので)のんびりと、ぼおっと心ゆくまで川景色をながめていると、顔見知りのおんちゃんとばったり顔をあわせました。

 眼下で、パシャパシャ跳ねるアユを見ながら、僕が「もうすぐっすね」と聞くと、おんちゃんは「おおっ、もうすぐよ。楽しみよ」と言った。
*12月1日、落ちアユ漁解禁。

「山はどうっすか?」。「おおっ、山はもう始まっちょるけん、あちこちに罠かけるのに忙しいわ。(イノシシやシカが)どっさり獲れたら肉を分けちゃるけんね」。

川の恵みに山の恵み。それぞれの季節に、(収穫や猟の)楽しみがある自然のなかの暮らしです。大きな冷凍庫用意しておいた方がいいかな?

最高気温17、5度。午後も晴れ。

「凩やかぎり知られぬ星の数」加藤楸邨 
ビュウビュウと北風が、さえた晩秋の空を吹き渡っています。
風さわがしい川。
遅咲きのヒマワリ花も大きくゆれています。

 南国土佐も木枯らしの季節となりました。
川は風の通り道。
冬の川は、強い北風(時に爆風)が吹く日も多くなります。
そんな冬の風と沈下橋の上で戯れるのもまたオツなものです(川に吹き落とされないようにね)。

以下は、ある秋の日のデキゴト(雑文)です。
ヒマにまかせて書いてみました。キョーミない方はとばしてくださいネ。

 「歩いて帰ろう」

うわっ!気がついた時には、時すでに遅し・・・。
道路に散らばったガラス破片の中に、自転車の前輪が突っ込んでいた。
空気のぬけた前輪は、ぺったんこに。
「あーあ、やっちまったなぁ・・・」。

 それは、ある秋晴れの日、昼下がりのデキゴト。
家から14、5キロ地点。不幸中のさいわいは、もう街に入る寸前だったってコト。

パンクした自転車を市役所の駐輪場におき、近くのスーパーで買い物をすませ、さぁーて、どうやって家に帰ろうか?と思案する。

①バス(日に3本:運休)
②ヒッチハイク(おっさんは乗せてくれないだろうなぁ)
③歩き(家まで15キロ)④タクシー(手持ちがない:カードは持たず)

③しかないではないか。
余儀なくだけど、最近足がなまっているからなぁ。
よいトレーニングになるかな?

 背中のザックは、 スーパーで買い出した食料でいっぱい。
そして、向かい風のなか、四万十川沿いのせまい旧道を家に向かって歩きはじめた。

「川のよい景色と空気が美味い15キロのナイスなトレッキングルート、と思えば・・・。無理があるか・・・」。
もくもくと一定のぺ―スで歩く。

時折ザックを下ろし、谷を流れる沢水で喉をうるおし、岸辺を渡る風で体をさましつつ、距離を重ねてゆく。

♪走る街を見下ろして のんびり雲が泳いでゆく だから歩いて帰ろう 今日は歩いて帰ろう♪ そんな歌を口ずさみながら。

 日常に車がたよりの田舎暮らしは、思ったよりも歩かない。
体力勝負のガイド仕事をしてるけど、オフシーズンに入ると(意識してトレーニングしないと)足はすぐになまってしまう。

むしろ東京で暮らしていた時の方が、毎日、通勤で往復80分程、歩いたり階段の上り下りで、足腰が強かったような気がする(休日も、街中や山をよく歩いてたし・・・)。
「1に足腰、2にガイド」というのが僕の人生のモットーです。

家まで、あと2キロというところで、急に足を進めるのがしんどくなった。
ようやく家に到着した時には、足はすっかり棒のように。

「望んで歩くのと、余儀なく歩くのとでは、感じ方、疲れ方が全然違うものだなぁ・・・」。

背中のザックを降ろし、腰を延ばし、やれやれと秋空を見上げました。
所要3時間10分。

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