アー

アザラシ狂。

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35歳独身女のままならない日常

21歳のとき、「30歳くらいには結婚したいかな」と周囲に余裕の笑顔で話していた。当時、35歳の既婚者であった職場の先輩(男)に「そういうこと言ってるやつは30歳になっても結婚できてないよ」と言われたことを覚えている。21歳から30歳までは9年もあったし、「意地悪言わないでくださいよ~笑」ってくらいのもんだった。2020年、私は今年、36歳になる。あれから15年。恐ろしい予言を的中させたあの先輩の年すら追い越して、私は今も独りだ。独身主義者なわけでもない。結婚したくないわけでも

    • デブまっしぐら

      なんか結局さ、こうやって金曜深夜なのにひとりぼっちのどうしようもない夜とかに手っ取り早く私を慰めてくれるのは家族でもなく彼氏でもなく友達でもなく食べ物だったりするわけだ。 酒に酔って近所のセブンに駆け出したならもう終わり。 店員もどん引きの量の酒とお菓子がてんこ盛り。 嫌になっちゃうよなbabynight.君がいてくれたならnotlonleynight.いえー。 思わず韻ふんじまったけどよ、ふんだところで今夜も一人涙で枕を濡らす、君がいなけりゃデブまっしぐら。 言い訳なんか

      • モテるということ。

        中学時代、私は完全にモテない女だった。 小学生の頃、仲良くなった女の子Aちゃんは、担任の男教師に、「お前は中学に上がったらモテるだろうな」と言われていた。私は、意味がわからなかった。目は小さい。顔は小さい。鼻は低い。髪はサラサラ。歯は矯正。痩せ型。なAちゃんのこと、私は同姓として可愛いと認識したことがなかったからだ。 しかし、先生の予言通り、Aちゃんは中学に入学するとぐんぐんモテだした。キモい男子たちが、Aちゃんを隠し撮りして、写真集を作り、一軍と思しき男子から告られて、Aち

        • 花束みたいな恋より、すばらしき世界のが100倍ひびいた話

          先月、立て続けにレディースデイを狙って「花束みたいな恋をした」と、「すばらしき世界」を観た。 「花束みたいな恋をした」は、キャスティングやテレビで流れてくる宣伝を観て、映画館に足を運ぶ必要はないと思っていた。 どうせ、薄っぺらくくだらない10代から20代のSNSに人生乗っ取られちゃってる系の若者たちに刺さるように作られた商業映画でしかないだろうと。 だけど、ちらちらと目に入ってくる評判の中に、CMで流れている宣伝は逆効果である、という文言を目にして、初めて興味が湧いた。 ま

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        35歳独身女のままならない日常

          ビバ!中年。

          若いとはなんと素晴らしいことであるかを、若いうちは自覚しない。 10代後半から20代前半にかけて、年齢を聞かれた際、必ずと言っていい程、「若いね〜」と言われてきた。 言われる度、得意の愛想笑いを浮かべながら「おじさんやおばさんは、なぜそんな当たり前の事実しか揃いも揃って口にしないのだろう」と不思議だった。 中学の頃、体育の先生は田中先生という女性の先生で、とても厳しい人だった。 生理痛が酷いからマラソンを見学させて欲しいと懇願する女子に対し、「生理は病気じゃない。甘えるな

          ビバ!中年。

          作家と編集者の関係

          結構前に読んだ漫画で、作家(漫画家)が担当編集者に対して抱く怨念を妄想の中で爆発させるシーンがあった。 「どうせお前らは俺の作品が売れようが売れまいが毎月決まった給料貰って会社に一生守られながらフリーランスの俺たちのこと無職予備軍とか心の中では蔑んでバカにしてんだろぉぉ!!!」 みたいなことを心の中で思ってるけど実際にそんなこと口にしたら有無を言わさず切られて明日から予備軍どころか完全な無職だからそんなこと言えるわけないと思って、ぺこぺこしながら編集者の適当に思いつきで言

          作家と編集者の関係

          食べて食べて、また食べて

          食欲が暴走している。 生理10日前頃からこの現象は始まる。 とにかく食べたくて仕方なくなる。 ただでさえ平均的な女子よりよく食べる方なのに、ギャル曽根にも勝てるんじゃないかと錯覚するほどの食欲が湧き上がるから怖い。 私は自他ともに認めるデブであり、口癖は「痩せる」である。しかし口癖を発した次の瞬間には物を口に入れ始めているのだからほとんどビョーキだ。 なぜ、こんなにも食欲を制御することができないのか? 答えは簡単で、自分に甘いからである。 私は自分が大好きで、自分を甘やかし

          食べて食べて、また食べて

          半径5メートルの世界

          例えば誰とも比較せずに生きることが出来たなら、今よりずっと楽に生きられるんじゃないかって気がしたりする。自分にしか自分の人生のハンドルは握れないし握らせたくもないが、誰のことも傷つけず誰にも傷つけられずに生きるということは他者との関係を無にする以外に方法はない。だけど誰とも関わらずにこの世界を生きていくことは不可能だ。チームではなく個人でやる仕事であっても、必ずそこに関わる人というのが存在する。最近誰と話していても相手の話に興味が持てず一体どうしたもんかと思っているのだが、生

          半径5メートルの世界

          あかいイチゴ、みどりのカエル

          生き物を、たくさん飼う家で育った。 それが両親の情操教育であったことは、大人になって理解したけれど、小さな頃は当たり前のように生活の中にいる生き物たちと、ただ共に暮らした。 金魚、インコ、ザリガニ、亀、メダカ、おたまじゃくし・・・。わかりやすく犬や猫を飼わなかったのは、なぜなのかはわからない。同じ社宅に住む人たちの中には、犬や猫を飼っているお宅も少なくなかった。 社宅の狭いベランダにはイチゴの苗やトマトの苗を植えて、育ったら食べた。夏休みには自由研究の課題としての朝顔が仲間入

          あかいイチゴ、みどりのカエル

          老化現象

          去年、左右のこめかみあたりに白髪を見つけた。このときのショックは忘れられない。もう5年も前になるが、30歳を目前にしたとき、周りがザワつきだした。20代のうちに結婚したい、子供を産みたいという友人たちの心の叫びが大半であったのだが、私としてはどこ吹く風という感覚であった。話を合わせるために、「結婚したーい」と軽率に盛り上がって酒を飲むことはしたけれど、正直まだまだ、そんな気はなかった。28歳くらいでバタバタっと友人が立て続けに結婚したときも、祝福する気持ちはあったが、自分も!

          老化現象

          夜の爆発

          痩せたい、のに痩せない。とにかく太っている原因を考える。答えはシンプルだ。一日のうちに消費しているカロリーよりも、摂取しているカロリーが多いからである。筋トレと有酸素運動などを本格的にして、「食べても太らないカラダ」を作ることができればそれに越したことはない。しかし、、それができないからいまだに私はデブなのだ。そして、自分には奇妙な癖がある。もうずっと前から、一人暮らしを始めた頃、つまり6年以上前から、この現象は頻発していた。それは何かというと、「泥酔すると料理をせずにいられ

          夜の爆発

          だって女の子だもん

          出勤する意味ないのではないだろうか…はっきり言って暇すぎて死にそうである。 毎日毎日電話番やってコピーとって他部署に届け物をしてハンコもらって備品発注して…ってその繰り返し。 「そんなんでお金もらえるんならいいじゃん!」という意見も当然あるだろうが、全然良くない。 仕事というのはたまにある祝日を除けば週5日。月20日。年240日。 つまりは自分が生きている時間のほとんどを過ごす時間だ。 前職や前々職が信じられないほど忙しくて、終電帰りになることも珍しくなかった。 20代後半か

          だって女の子だもん

          トイレの神様

          美容室が嫌いだ。これでも一応、元美容師なのに、である。自分が働くのと客として来店するのではだいぶ違う。指名したいほど良いと思う美容師に出会わないので、いつも指名はしない。そうすると、だいたい毎回「初めまして」から始まる。これが嫌だ。初対面の人間に、「今日、お休みですか?」、「お仕事何されてるんですか?」等、さして興味もないであろうにあっち側からすれば接客中の気遣いとして、プライベートなことを詮索される。私があっち側にいたころは、スタイリストではなくアシスタントだったため、シャ

          トイレの神様

          夏のせい

          夏が来た。長かった梅雨が明けて、ようやく一年で一番好きな季節の到来である。電車やスーパーやデパートなど、自分が普段よく出入りするエリアの、なんという極端な寒さよ。そして、そこから抜け出た瞬間の、扉一枚隔ててまるで別世界に飛び出したような気温の変化に目眩がするけれどその感じも決して嫌いではないのである。平日の午後。今日は仕事で外出の予定があったため、会社を出て電車移動し、都内某所へ来ていた。照り付ける日差しを、すぐさま日傘でガードする。日差しは避けることができても暑さは避けられ

          夏のせい

          自業自得

          友達の地元で飲んだ。地元には何回か行っているので、彼女の友達とはもう何人か顔見知りだったりするが、お互いによく話題に出てくるので存在は知っているのに、なかなかタイミングが合わず会うことができずにいたAちゃんとついに会えた。Aちゃんは旦那さんと8歳になる我が子を連れてきて、まず子供の大きさに驚いた。自分が結婚適齢期(この言葉ももう死語になりつつある気がするが)にきちんと結婚し、子供を産んでいたら、このくらいの子がいても全然おかしくないんだなあ、と思うと、自分の普段の生活と、目の

          自業自得

          あるデブの決意

          3か月前から、ジムに通っている。もちろん、目的は一つ。ダイエットだ。30代も半ばに差し掛かり、周りのオネエサマ方が言っていた「年を取ると痩せにくくなる」という嘆きを、余裕の笑顔で「そうなんですかー」と聞いていた20代前半の頃の私よ。耳をすませ。あれはマジだ。10代後半くらいから、自分はどこかで年を取らないんじゃないかと漠然と思っていた。馬鹿である。いくら不条理な世の中でも、時間だけは全人類に平等に流れることを、私は知らなかったのだ。いや、わかっていたけど、わからないふりをして

          あるデブの決意