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東洋医学シリーズ:「気」とは?

こんにちは。
今日は、東洋医学の「気」についてお話しますね。

「気」とは?

これまでの記事の中で、気とは生命活動の基本となるエネルギー源であるとお伝えしてきました。身体に「気」の量が十分にあり、かつスムーズに流れている時が健康な状態。その一方で気が不足していたり、どこかで滞っていたりすると、疲れやイライラ、痛みなど、それによる不調が起こってきます。

それでは「気」はそもそもどのようにして作られているのでしょうか?
それは、
・生まれた時に両親からもらい受けたもの
・呼吸から得られるもの
・飲食物から得られるもの
になります。

生まれた時に両親から受け継いだものに関しては、生まれてからその量を増やすことはできませんので、呼吸と飲食物をより良くすることが重要になります。


気の種類と作用


「気」には以下のように種類があり、それぞれ異なる働きをしています。

原気(元気)・・・生命の原動力となるもの。これの働きが良いと病気にかかりにくい身体になる
宗気・・・主に呼吸や血の循環に関わる
営気(えいき)・・・臓腑や各種器官に栄養を補給する
衛気(えき)・・・外から邪気が身体に侵入するのを防ぐ役割をしている


気のもつ作用

気は主に以下の作用を持っています。

・成長、発育を促進する作用
・体表を保護することで、外から邪気が侵入することを防いだり、抵抗したりする作用
・体温を一定に保つ作用
・汗や尿など体液の排出量をコントロールする作用

このように気は、私たちの身体で非常に多様な働きをしています。
それなので、気の量が十分にあり、かつ流れが滞りなくスムーズであることは、私たちが健康でいるためにとても大切なことなのです。

気の不調

ここまで見てきたように、気は体の防御や体温維持、汗や尿の生成などその働きは多岐にわたっているので、「病は気から」という言葉があるように、気が失調すると全身の不調に関わってきます。

気の不調は大きく次の3つがあります。

・気が不足する
・気の流れが滞る
・気が逆行する

これより、それぞれについてご紹介していきます。

●気の不足

気の量が不足した状態になると、エネルギーが足りないために疲れやすい、だるさがとれない、食欲がわかないといったことが起きてきます。
また、身体を温める作用が低下することで身体の冷えを感じたり、
汗をかきやすいといった不調がみられることもあります。

気が足りなくなる主な原因としては、消化機能の低下により気が生成されにくくなることや、
ストレスや過労、大きな病気を患ったことによる気の消耗が挙げられます。

●気の滞り

気の流れに滞りがみられるようになると、イライラや怒りの感情が湧いてきたり、張ったような痛みを感じるようになったり(腹痛、頭痛など)、ゲップやおならが出やすくなることがあります。

気に滞りが見られる場合のアロマを用いた改善法では、柑橘系精油やラベンダー、クラリセージ、カモミールなどの精油が気の流れを良くしてくれるので、そのような精油を用いて香りを楽しんだり、マッサージオイルに希釈してセルフマッサージすることもオススメです。

●気の逆上

これは気の流れが逆行した状態を指します。

・イライラしすぎて頭に血が上り、目が充血する
・肺の流れが逆行することで、咳が出やすくなる
・胃の流れが逆行することで、吐き気やゲップが出やすくなる

このような不調があらわれるようになります。

この場合には、気の流れを良くするケアをしていくことが望ましいでしょう。

まとめ

今日は「気」についてご紹介しました。
元気、気力、活気、気合、気心、気絶、気楽、気配、根気など、「気」のつく言葉が数多くあるように、「気」の私たちの体での働きも多様です。
それだけ多くの働きをしているからこそ、健康な身体作りのためには「気」の状態が良好なことがとても大切ですので、
気の量を十分に補いながら、その流れをスムーズにさせるような、
そのような生活を心がけていきましょうね^^


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