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墨の香り

固形墨の香りは、一種のアロマテラピーです。

写経で心が落ち着く、というのは
墨に含まれる香りの影響もあります。

墨を研ぎはじめると清々しく
静かさを感じさせる香りがします。

これは墨の原料の一つである「膠」の匂いを消すために使っている「龍脳」が入っているからです。

別名 ボルネオール

鎮痛、鎮静作用があります。

楊貴妃も好んでつけていた事で有名な香りです。

希少なので、今では合成されているものが多く

精油ではパチュリが良く似た香り。
墨を想起させます。(ボルネオールは入っていない)

渋くて重く、落ち着きのある香りです。

パチュリは
7年間通っていた書道教室を思い出します。

書道の先生の表情や声だけでなく

歩き方

先生との対話の中で感じた
自分の朗らかな気持ちまでもが蘇ってきます。

「香りは記憶とリンクする」
すごいですよね。

今回の書のイベントでは

自分はどんな一年にしたいのか。
自分はどの様な字を書きたいのか。

を文字の練習によって、叶えていく。

そんな意図がありました。

「字は人を表す」

丁寧に美しく書く練習をすれば

生き方も良くなっていくのだろうなと。
   
たまには静かな空間で
墨の香りに癒されながら、自分と向き合う

そんな余裕があると良いかもしれません。

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