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会社に馴染めなかった自分が見つけた、居心地の良い場所【耳で聴く美術館】

私は、本当に会社に馴染めなかった。

電話を取るのも苦手。ピッチを持たされた時は泣きそうだった。好きなジャガポックル(北海道のお菓子)のキーホルダーをぶら下げていてストレスを和らげていた。

あのジャガポックルはどこに行ったのだろう。

メールや電話で相手にきつく当たられたら、心臓がドキドキするくらい傷つき、「生まれてきてしまってごめんなさい」状態だった。体温が急に下がる感じ。
あの感覚はいつまでたっても克服できなかった。

今でもたまに、動画がプチ炎上してしまったときなどは同じ感覚にはなる。

会社のお昼休憩に同僚の人たちと昼食まで一緒に食べる時間が苦痛だった。
自分の時間が欲しかった。

その当時は会社員でしか飯を食っていく方法が分からなかったから
挫折するたびに「人生GAME OVER」に近づいている気がして、恐怖と不安と、焦燥感が押し寄せてきた。


今、私は2023年の年が明けてから一日も休んでいない。
毎日、毎日やることに追われて大変だけど、会社員時代と比較するとこの上なく幸せだ。

仕事は、ロケの撮影で現地入りすることも多いが、基本は家にいる。
家に居るときは、スウェットでうろうろしているし、朝、コーヒーをドリップして水筒に入れて一日中飲んでいる。

眠くなったらそのまま寝るし、苦手なメールを見るときはテンションの上がる音楽を大音量で聴きながら返信をする。

頭が煮詰まってきたら、ジムまでとぼとぼ歩いて行って、ぐでたまみたいにストレッチポールの上で伸びている。

ジムにまで行く元気がないときは、家の周りを散歩して、ファミマで好きなお菓子を買って帰る。

散歩している犬の顔をすれ違うときにガン見して、犬とアイコンタクトを取るのが好きだ。

打ち合わせはすべてZOOMで行い、多い日は一日に3本くらいある。

夜まで仕事をして21時から2時間くらい自由時間。

もちろん日中に気晴らしで自分の好きな動画も作るが、やっていることはすべて資料の読み込みや、動画を作ることに関わること。
それ以外のことはやっていない。たぶん。

ものすんごく生活は地味だけど、生きている実感がする。

生活に苦痛を感じない。会社員時代に感じていた「ここにいてはいけない感」がなくなったからかもしれない。

耳で聴く美術館のコンテンツは、最初三流から始まった。
というかどのコンテンツも誰でも最初は必ず三流だろう。

少しずつ少しずつ、このコンテンツをこのメディアを二流、一流へと押し上げたい。

一人の力では難しいことも分かっていて、チームで作っていかないといけない。

一人でやる時期は過ぎたのかなと最近は考えている。


なんだか自分の頭の中を整理しているような文章になってしまった。

最近力を入れているコンテンツに、画家のアトリエに入らせてもらい生の声や、現場を撮影するコンテンツを作っている。

この企画は非常に面白い。展示会場に来た作品を観ると、「ふ~ん」で終わるものが、その作品が出来上がるまでのアトリエを見るだけで見え方が180度変わって見える。

面白い。非常に。

ただ、このコンテンツをやるうえで重要なのは、アカウントの成長タイミングをきっちり見分けることだと感じる。

耳で聴く美術館はある程度のフォロワーを獲得してから、このアトリエ企画を始めた。

恐らくフォロワーが少ない段階ではじめても、この企画は人々に届けることができないだろうと踏んでいた。

美術好きを集めて、集めて、集めて、やっと少しの人が見てくれる。
そんなコンテンツだ。

だが、やる価値はあるし、フォロワーボリュームを獲得した人間がやるべきことだとも感じる。

フォロワーを多くして何をするか?
これってとても大切なことだと思う。

大切な、ことだよ。

最後まで読んでくれてありがとう。

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