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ワークショップ参加①大胆なハサミ

初めての美術館ワークショップ参加

4歳になった息子のブームは、絶賛放送中の戦隊ヒーロー「ブンブンジャー」だ。もともと車好きからタイヤが顔についたデザインに惹かれて、今では変身アイテムのおもちゃを手に意気揚々と毎週日曜朝の放送を楽しみにしている。ちなみに親としても「自分のハンドルは自分で握る」という作品のテーマが魅力的で、ちゃっかり楽しんでいる最中。

そんな息子とGWに出かけたのは、毎週のように開催されるボランティア講座ですっかり行き慣れた長崎県美術館。目的は、親子で楽しめる催し「春のぽかぽか美術館」に足を運ぶことだ。5/3から5/5まで、コンサートやショー、ワークショップ、お仕事体験など盛りだくさんの内容。ボランティアスタッフが中心となって運営していることから、今後の活動の参考にもしたいと考えていた。ただもちろん、息子が少しでも楽しんでくれたらという気持ちが一番である。

色々あって出発が遅くなり、到着したのはおやつどき。美術館前に並んだ消防車・救急車をひとしきり眺めた後、建物内に入るとズンズン2階へ進んでいく息子(最近一人で好き放題走り回るのが厄介…)。ちょうど開催していたワークショップ「街モビールを飾ろう」の受付のお姉さんに話しかけられて、せっかくならと参加してみることに。内容は以下の通りだ。

画家・junaidaさんの作品に描かれる世界をもとに想像をふくらませ、オリジナルの家や花、動物や怪物などのモチーフを集めて、みんなで新しい街をつくろう。

春のぽかぽか美術館 チラシより

ちなみにイメージはこんな感じ

なかなか面白そうと思いつつ、切ったり貼ったりの作業が難しいかな?途中で飽きないかな?なんて心配していたが、すんなりボランティアスタッフのお姉さんの説明を聞く息子。そして家or木を選ぶところでは、少し悩んで木をチョイス。その後のフェルト生地は直感で選び、アレンジ用にオレンジの色紙と黒色のリボンも手に取った(うんうん、ブンブンジャーもオレンジとブラックが推しだもんな)

躊躇のない刃が豆の木を襲う

そしていざ、制作開始!フェルトに両面テープを切り貼りする作業を真剣な表情で取り組む息子。お父さんとボランティアのお姉さんでサポートしつつ、なんとか主役となる木の部分を完成された。
あとは糸にテープでくっつける形で、上部にモチーフを加えていく。人によってリボンを結んだり、絵を描いて飾ったりしていた。「なんでもいいよ!」とボランティアのお姉さんに言われて、照れながらまずはオレンジの色紙と鉛筆を手に取った息子。ゆらゆらした筆跡で丸をグルグル書き加えていく。なんだこれは…あれかな、ブンブンジャーのタイヤなの?

息子「これは、まめのち」

え、豆の血!?いや昼ごはんのお弁当に枝豆はあったけど、さすがに美術館で描くには違うくないか!?お姉さんも反応に困ってるぞ!と思っていたら、どうやら正確には「豆の木」と言いたかったらしい(笑)豆の木、なるほど…。いや、それもシュールだけどさ。

満足いくまでグルグル描いた色紙を木と繋がった糸にテープで貼り付け、さらに黒のリボンも貼り付ける。これで完成かな、いやーよく頑張ったよ。と一安心したのも束の間、おもむろにハサミを手にする息子

ジャキッジャキッ

なんと、描き終えたばかりの色紙を切り始めるのである。あまりの大胆さに驚きつつ、大事な糸まで切り落とす寸前のところでボランティアのお姉さんが止めてくれた。間一髪!どうも隣のテーブルの子がハサミを使っていたので、自分も何か切りたくなったようだ。にしても躊躇のなさにビビる。お姉さんは「芸術センスがすごい!すごい!」と褒めてくれた。有難い。

そして実際に吊るした完成形がこちら。タイトル「豆の木」。

真ん中のモビール。そう言われると、なんだか「豆の木」だとしっくり思えてくるような…。

他のモビールと合わせて作品は7/20からの企画展「IMAGINARIUM」にて飾られるそう。随分と楽しかったようで、帰りの車の中では満足そうな息子。どんなもんかと試しで参加したものの、予想以上に楽しかったのが率直な感想だ。自分はアートボランティアの方で研修を受けている最中だが、こうした催しのお手伝いも積極的に手を挙げたいと思った。そして子どもがアートに触れる機会の大切さ、可能性の一片を身をもって感じることができた。

おやつを食べていなかったので、終了後はデジマ博に立ち寄ってチョコバナナを購入。初めて口にする息子も気に入ったようで、絵本に出てくるどろぼうのように口をチョコまみれにして食べていた。

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