濱村 凌

ArTender・現代アーティスト/東洋太平洋圏にて、ギャラリーやアートフェア・ラグジ…

濱村 凌

ArTender・現代アーティスト/東洋太平洋圏にて、ギャラリーやアートフェア・ラグジュアリーホテル・指定有形文化財などで新作を発表/他業界の企業とのコラボも多数/オーダー作品の受注は特別な方にのみご案内・現在4ヶ月待ち

最近の記事

本来アーティストは、社会的価値が高い職業である

アーティストは現実と戦う職業! と、私は考えて実行しています。 ただ黙々と手を動かすのが画家だ、 というようなステレオタイプのイメージが 日本ではまだ根強いですが、違います。 この世界には、ありとあらゆる問題があり、 だけれど見向きもされていないから光を当てて、 さらには立ち向かう者をアーティストと呼ぶのです。 私の場合はそれが、コロナ後遺症であり、 スティグマ(差別・偏見・無理解)でした。 何故なら私自身が、ある日突然、この社会問題の当事者になり 10回以上死にかけ

    • 恋愛のように仕事をする関係?

      ギャラリストとアーティストの関係について同業同士で語る時に、 よく恋愛に例えられることがあります。 ビジネスとしての側面も勿論ありますが、 それ以上に生身の人と人のぶつかり合いの多い仕事ですから。 だからこそ言えることは、自分のことを大切にしてくれない方とは、 さっさと関係を切った方が良いです。 当たり前と言えば、当たり前のことですが、 行儀良くしようとするアーティストが多いのか、 言いたいことも言わないまま我慢をして、 で、ある日に爆発(廃業・失踪・病む)される方が少

      • アーティストが成長するコツ

        自分に対しての焦りがないと、アーティストとしては成長していきません。 この焦りというのは、単純な技術論や知識の話ではなく、 他者の作品により心の底から魂を震わされた経験が、 どれ程あったかによります。 これらを質の高いものから、何度も味わっていると、 自分などまだまだ深淵なる何かに辿り着けていないのでは? と考えることが徐々に増えていきます。 そうした葛藤と実践と渇望の繰り返しを 気が遠くなる程に続けたある日に、 ふと新作は完成していて、、、 自分も少しは真理に歩み寄

        • 定期的に話題になるアーティストとギャラリーの取り分について

          日本には何故か50%50%の取り分で対等だよね、 と決めつけられる慣習が、以前からあります。 アーティストとギャラリーの取り分のお話です。 いろいろツッコミドコロが多いので、 一つひとつ噛み砕いていくと、、、 まずこの形式は海外のやり方が誤訳されたモノが 何故か続いてしまっているものです。 海外でも、コマーシャルギャラリーとアーティストの取り分が 50%50%の場合があります。 ただ、これは日本の場合とは大きく違い、 諸々の経費をまずギャラリーが負担した上で (アトリエ

        本来アーティストは、社会的価値が高い職業である

          専業アーティストが感じるギャラリーという存在とは?

          ご存知の方もいらっしゃいますが、実は私自身は、 過去に起業していた時期もあったため、 ギャラリー業務を2年2ヶ月行っていたことがあります (しかも、学生と作家活動もしながらでしたので、寝袋生活でした)。 ギャラリーの仕事は突き詰めていくと果てしなく、 やるべきことが発生していきます。 展示会企画・アーティストへのアプローチ・販売・接客・営業・交渉・資金調達・広報・執筆業務・その他、が複雑に絡み合っているものを 時間制限がある中で迅速に捌いていく必要があるからです。 誓っ

          専業アーティストが感じるギャラリーという存在とは?

          トップクラスは目利き揃い

          最近気付いたことなのですが、どの業界であっても トップクラスの方は私を予想以上に評価してくださります (自慢じゃないですよ笑)。 一方で、実力がそうでもない方の場合は、私のことを途端に酷評し始めます。 一般的なイメージとは、逆の現象をそれなりに長い期間で体感してきました。 そして、何故こうなるのか推測をすることにしました、、、 まず不特定多数でジャンルもバラバラの方で測っているため、 私に対する個人的な感情(嫉妬や嫌悪など)ではないと考えられます。 あまりにもこの傾向

          トップクラスは目利き揃い

          怒りは発散せずにエネルギーにしないと勿体ない

          私は現在莫大なストレスを抱えていますが(主に辞めたギャラリーや誹謗中傷のせいで)、結局ひたすら仕事をしております。 度重なる虐めや馬事雑言の中でも案外冷静に考えられているのは、人にイライラする暇があったら、仕事の(味方への)連絡をいれていかないと!という意識があるからです。 いくつもの案件やオーダーを抱えながら走っていますからね。 それらの仕事の中には、コロナ後遺症罹患中に体験したことが元で生み出されたシリーズの作品制作や社会問題としてのコロナ後遺症を解決に近づける案件も

          怒りは発散せずにエネルギーにしないと勿体ない

          顧客は鏡

          私の感覚だと、お客様は似た人が引き寄せられますし、定着します。 例えば、素朴な良さを出す画家タイプには、物静かで思慮深い方が。 広告やオークションなどで宣伝しまくってイケイケな感じでいるタイプには、イケイケな投資家タイプが。 そして私のように、本物であることと真理を追求していくタイプには、日頃から一流と言われるものに積極的に触れていて、自身の仕事に誰よりも厳しく考えるタイプの方が多いです。 このことに気づいたのは、コロナ後遺症で10回以上死にかけた後にどの取り扱いギャラ

          決めて断つから決断になるというお話

          私はコロナ後遺症で10回以上死にかけて、奇跡的にプロとして復帰した今年の2月に「委託販売契約しかできないギャラリーは全て切る」と宣言しました。 理由は当時付き合いのあった、どのギャラリーも委託販売契約で(売れた時だけ作者の私に50%の取り分が入る)、そのどのギャラリーも助けようともせずに取り扱い作家である私を見捨てていたからです。 正直、現状を甘く見積もっても日本のコマーシャルギャラリー(プロのギャラリーと思ってください)の8割は委託販売契約しかしていませんし、それを変え

          決めて断つから決断になるというお話

          いつまでもあると思うな親と店とアーティスト

          皆さん認識が薄れているようですが、アーティストにしてもギャラリー(店舗)にしても消える時は無くなります。 いつまでも続けられている保証は何処にもありませんし、誰もしてくれません。 私が常に全力で取り組んでいるのも、いつもこれが最後になるかもしれないという緊張感を持っているからですし、おそらく他のアーティストやお店を構えていらっしゃる方もそうでしょう。 特にアーティストは何かしらの結果を出せていたとしても、様々な力関係や情勢に晒されます。 雇われでない者が事業を継続してい

          いつまでもあると思うな親と店とアーティスト

          なぜ私が地方都市のアートマーケットの開拓に率先して取り組むのか?

          現在、私は東京を拠点にアート活動をしながらも、積極的に地方都市に足を運んで今後のために、いくつか仕掛けています。 この動きの意図は明確で、日本のアートマーケットを拡大したいからです。 というのも私が美大を卒業して社会に飛び込んだ当時は、国内の消費も冷え込み、またアートブームも来る前でしたので、作品の販売面でとても苦労した記憶があります。 それだけでなく、マーケットが小さいことによって生じる様々な弊害を体験してきました。 作品のつくり手であるアーティストが軽視されたり、ハラ

          なぜ私が地方都市のアートマーケットの開拓に率先して取り組むのか?

          「とある現代アーティストのお話」

          前回の記事でも書きましたが、私は新しくブログを始めることにしました。 現代アーティストがブログを書き続けようとすることは珍しいのですが、私なりの狙いがあってのことです。 (詳しくは1記事目を見てね!) さて、今回は自己紹介です。 私は武蔵野美術大学を卒業後、これまで5年間専業で活動してきた現代アーティストです。ArTenderという職業造語をよく使いますが、こちらはまた別の機会にお話します。 国内に留まらず東洋太平洋圏で展示実績を積み、ギャラリー・アートフェア・百貨店・ラグ

          「とある現代アーティストのお話」

          「濱村、ブログ始めるってよ」

          少し前まで私は、コロナ後遺症により10回以上死にかけていました。 それでもプロの現代アーティストとして復帰するために、働けるほどに回復した今年の2月から8月の今まで毎日16~20時間は制作や仕事に費やしてきました。 未だに通院中の私がこうしなくてはいけない状況まで追い込まれた理由は後日にまた話しますが、ここに至るまでに2つ強く感じたことがありました。 1つは、思っていた以上に私の考えていることや行動の意図がお客様やコレクター、ギャラリスト、アート関係者に伝わっていないという

          「濱村、ブログ始めるってよ」