スウェーデンに来て一年が経ちました

ここ最近、全く何も書いていなかったので、まず近況を書くと、6月頭まで試験レポート、6月の中旬にスウェーデン語の国家試験、7月の大半はボスニアにある別荘で過ごしてました。
スウェーデンに来て一年、特に感慨深かった訳でもないのですが、これまでの一年よりは確実に長く感じた一年でした。同時に大人になって一年を長く感じるような、新しい体験にまみれた時間を持てることも貴重で、なかなか経験できることではないことだと思う面もあります。

大学院のこと
もともと勉強、というより何かを知ること、考えることは好きな方ですが、院の専攻は自分の仕事との関連で選んだこともあり、どちらかというと個人的にはprofessional degreeのような位置づけでしたが、教育社会学はとても興味深く、スウェーデンの社会を理解するのに非常に役に立つ科目であると思いました。また、勉強を通じて自己、故郷である日本のことを振り返ることができたのも有意義でした。

英語で何かを学ぶということは、仕事をしている時にももちろんそういう側面はありましたが、学術書を英語で読み、考え、英語で答える経験は想像以上にきつく、語学力・気力など色々と鍛えられました。特に忘れられないのは、1月の半ば、ある試験課題を出すのにぎりぎりまで粘り、内容を理解し、嚙砕いて説明することに苦しんだことでした。’これが自分の限界なのか’ということを強く感じさせられた瞬間でした。
学術書にとことん向かい合い、それが何を意味するのか、それを毎回の授業までに考えることはとても根気のいることで、同時にとても楽しいことでしたし、これが学問なのだ、という印象も持ちました。必死に何かをやり遂げることはやはり気持ちが良いものだと思いました。

スウェーデン語のこと
6月の半ばに受けた試験は、SFI kurs Cレベルで、初級レベルのちょい上のような感じですが、読み書き聴き話すの4技能の試験でした。通っていた語学学校が閉鎖するということで、このレベルの試験をその学校にいるうちに受けた方が良い、ということで語学学校の先生のサポートのもと、そこまでレベルを上げ、受験、無事に合格しました。
簡単な会話ならスウェーデン語でいけるくらいにはなりました。同時にスウェーデン語で話す時には集中力を要するくらい、まだスウェーデン語での会話は緊張します。
よく、’スウェーデン人は英語を話せる(からスウェーデン語は不要)’みたいな話も聞きますが、スウェーデン語ができてよかったと思うことは山ほどありますし、電車の中での緊急のアナウンスは基本的にスウェーデン語のみの場合もあるので、’やっぱりこの国で生活するのにスウェーデン語必須だわー’とよく思います。いずれにしても勉強を継続していかなければならないものです。

学生生活、プライベートのこと
そういえば、学生団体の下の機関にあたる、student committeeに加入しました、というか立ち上げました。ことの発端は教授陣と学生とうまくいっていない部分があり、というか、試験課題の採点が遅い、コミュニケーションがとれていない、ということをメインに改善したい、ということで立ち上げたものでした。’まさにquality assuranceだよなー’というのと、実際に友人が上の件で学習を継続するのを諦めるのを目の当たりにしたことで参加しました。
参加してみて、やっぱり日本にはない文化であると思ったのと(そもそも全然勝手がわからなかったので)、アジア人としてアジア人学生の意見を述べることの重要さ、そもそも意見をするということ、について考えさせられたのでした。

プライベートはやっぱりこれまで実家で生活してきたので、その分のつけ(笑)はそれはあるよなーとも思いつつも、プライベートの側面で生活パターンが大きく変わったこともこの一年の大きな特徴であったなと思います。
うまく言い表せないけれど、実家にいる時も家事・洗濯はそれなりにこなしていた訳ですが、実家にいた時よりも自由な分、健康面に意識的に気を付けないといけないと思うのでした。
あとは、やっぱり学生に戻ってみて思うことは、仕事をして賃金を得ることは意義のあることだと思います。これは仕事を始めた時にも思ったことですが、仕事を離れてみてより強く感じたことでもあります。学生時代を終えて復帰する時にどのような気持ちを抱くのだろうかという興味も時々起きます。

長々と徒然と書きましたが、この一年頑張ったなという気持ちとまた9月から再スタート、という気持ちで、とりあえず学生の長い夏休みを満喫します。

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